あと数ヶ月で文字通りの春が来る。
北海道にいた時にはあっという間にいなくなるから
あまり感じられなかった春も
ここにはちゃんとあるから、毎年楽しみだ。
春にしか咲かない花を見るのもまたいい。
目黒川の桜なんかは
コンクリートと共存してる様がとても美しいけれど
この寒い時期にも
ちゃんと咲くための準備をしてるんだと考えたら
なおのこと尊くて逞しさすら感じる。
"春が来たから咲く"ように思える花も
徐々に枝に蕾をつけながら
目に見える姿、形で咲く日を待っている。
毎秒わかりやすく動くわけではない時計の短針のように
ゆっくりだけど確実に進み、変わっている。
でも、そういうものに僕らはとても疎い。
目立つもの、わかりやすいものを目で追いがちで
少しずつ変わりながら育っていくものを
日々忘れながら、見逃しながら生きている。
赤ちゃんがハイハイするほどの成長は無くても
満開の花を咲かせるほど大きな変わりがなくても
毎年蕾をつけて咲く準備をするくらいには
変化があるものって、至る所に沢山ある。
そういう人生の"機微"に気付けるようになったら
大笑いせずともくすっと笑えちゃうくらいの日々が
歩めるのかもしれない。
santuario 響
響の写メ日記
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はる響