それは突然の出来事。
急に目の前に現れた一人の男。
どこからきたのかどんな人なのか
いつまで居るのかすらわからない。
でも私は何も聞かない。
離れていってしまうのが怖いから。
男はあることに異様なほど詳しく
それをカタチにしたモノを通して
私は暖かさと温もりを感じていく。
私は男の気持ちが知りたいけれど
聞かなくてもちゃんと伝わってるから
そこに言葉はいらない。
一緒に外で過ごした時間
一緒にご飯を食べた時間
一緒に語り合った時間
その一つ一つの時が
どれも愛に溢れていたから。
それでも男はふと消えた。
何気ない毎日を愛おしく思えば思うほど
一緒にいる事が当たり前になればなるほど
"永遠に続くような錯覚"が生まれる。
その分私の悲しみは大きかった。
私は彼を忘れようとするけれど
あの時一緒に摘みに行った草の匂いや
季節を感じる風景がそうはさせてくれなかった。
男はなぜ消えたのか。
もう戻っては来ないのか。
続きはその目で。
植物図鑑
santuario 響
響の写メ日記
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ずっと続くような‥響