【魔法使い #169】
子供の頃、魔法が使えると思っていた
空を飛んだり
手から何か出したり
変身するとは思ったことはないけど
いつまでだったかな?
〝僕は人と違う〟〝特別なんだ〟
漠然とそう思っていた
でも現実は残酷で
小学校の成績は下の中くらい
中学校の通信簿はほぼオール2のたまーに3
読書感想文なんて大の苦手。
そもそも本を読むのが苦手だし、本を読んだところで何も感想が浮かばないので親に聞きながら書いた。もちろん親にもその本を読んでもらい…
嫌すぎてたまに提出せず逃げ切った
小2から高校までサッカー部だった
部員は20人程なので一応レギュラーだったが
毎回地区予選1回戦敗退の弱小校
大学は名前を書いたら誰でも入れるような所謂Fラン
『あぁ自分ってただの凡人なんだ』
むしろ
『普通の事すら出来ない凡人以下だ』
特別や特殊能力があるなんて
思っていたことが恥ずかしいくらい凡人中の凡人だ
それでも頭の片隅で〝自分は特殊能力がある〟と
信じる自分が今なお存在するのが恐ろしい
社会人になり『手当て』の語源をクライアントから教わった
字の如く、手当てするとは〝人の手を当てる〟の意味。
昔、怪我や病気をした時に患部に手を当てて癒して(治して)いたことからきていると。
僕のオイルマッサージを受けたことがある人は体感していると思うけど、オイルを手のひらに塗布し、身体に塗る際、両手をピトッと身体に置く。5秒〜10秒程。
両手を置いたまま僕は深呼吸をする
何かを流してるのかもしれないし
何かを吸い取っているのかもしれないし
呼吸や心音を聞いて心を重ねたいのかもしれない
ねぇホットオイル使ってるの?
そうよく聞かれるくらいに僕の手は温かい
僕の手のひらから何かエネルギーが出ていて
リラックスして眠くなる
心を解放したくなる
心と身体を預けたくなる
感情が垂れ流しになる
どエロいことをしたくなる
そんな心のスイッチを押せる
特殊能力があるのだと思う
他にも
胸にシコリがあると言われれば胸に手を当てる
お腹が痛いと言われればお腹に手を当てる
頭が痛いと言われればおでこに手を当てる
婦人科系の病気があると分かればお股に手を当てる
実は手を置くことで消せるのだ
そう、僕は魔法を使えるセラピストなのである
・・・初めて秘密を告白してしまった
秘密を打ち明けたら魔法が使えなくなるかもしれない
けど僕は特別な人間だから
きっと魔法の力は消えないだろう( ͡° ͜ʖ ͡°)ふふっ
手を当てて
手を繋ぎ
抱擁をする
思い続ければきっと、いつか本当に
いや、もしかしたらもうすでに…
僕が魔法を使えるのは内緒ですよ^^
斗真
斗真の写メ日記
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魔法使い #169斗真