【【Memories that will never fade】】- ケイシ(大阪萬天堂)大阪/性感マッサージ

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ケイシの写メ日記

ケイシ

ケイシ  (40)

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  • 【Memories that will never fade】
    ケイシ
    【Memories that will never fade】

    挫折



     



    絶望



     



    無力感



     



    喪失感



     



    自暴自棄



     



    自己嫌悪



     



     



    そんな感情に押し潰されそうになっていた当時のボクは、ただ生きているだけで精一杯でした…。



     



     



     



    『何でこんなことに?』



     



    『何でオレだけ?』



     



    『何でなん?』



     



    『何で…』



     



     



     



    答えはわかっていたのかもしれません。



     



    けど、それを受け入れることが出来なかった。



     



    何かのせいにしておかないと、前を向くことさえ出来なかったんです。



     



     



    歪んでますよね。



     



     



    そう。



     



     



    歪んでたんです。



     



     



     



     



    ある日、仲の良かった友人から連絡がありました。



     



     



    「久しぶり!元気にしとぉか?」



     



    「全然連絡よこさへんし、心配しとったんよ」



     



    「俺、最近行きつけのたこ焼き屋を見つけてんよ、今度一緒に行こや!」



     



    「色々話聞きたいしさ」



     



     



     



    どうしようか迷いました。



     



     



    誰にも会いたくない。



     



    誰とも話したくない。



     



     



    メールを見ながらそっと携帯を置いた時、涙が溢れてきました。



     



     



    どういう感情だったのかは今ではもう思い出すことも出来ないのですが、きっと色々な感情が込み上げてきて、ぐちゃぐちゃになったんだと思います。



     



     



     



     



    数日後…。



     



     



     



     



    ボクはたこ焼き屋にいました。



     



    その友人と共に。



     



     



     



    大通りから少し外れたそのお店は、大将が一人で切り盛りしていて、席は店先にテーブルが一つ、ボク達以外のお客さんはほとんど来ない様な、お世辞にも繁盛しているとは言い難い、静かで、けど、どことなく居心地の良さを感じる不思議なたこ焼き屋でした。



     



     



    「でさぁ、ケイシ」



     



     



    笑顔も無く、負のオーラを纏ったボクに友人が続けます。



     



     



    「オレほんまに心配しとったんよ」



     



    「大丈夫かなぁって…」



     



    「あれからどうしてたん?」



     



    「オレの方はこんなことあってさw」



     



    「それでこんなんなってwwwww」



     



     



    …友人の笑い声に釣られて、いつの間にかボクも笑っていました。



     



    涙と鼻水混じりのきたない笑顔で。



     



     



     



    知らず知らずのうちに掛けていた心の鍵が開いた瞬間でした。



     



     



     



    そこから少しずつ、会っていなかった間のことを話すボク。



     



     



    静かに頷きながら聞いてくれる友人。



     



     



    他に誰もいないのにたこ焼きを作り続ける大将。



     



     



    店先にいい香りが漂ってきます。



     



     



     



    「これはおっちゃんからの奢りや!」



     



    そう言いながらメニューに無い《塩焼きそば目玉焼き乗せ》と、注文した以外の《たこ焼き》2人前を持ってきてくれた大将。



     



     



     



    美味しい…。



     



    塩焼きそばがこんなに美味しいと思ったのは生まれて初めてのことでした。



     



     



    「美味いやろ??」



     



    ドヤりながら自慢する大将。



     



    『はい…。めっちゃ美味いっス…。』



     



    空腹と美味しさで感極まるボク。



     



     



     



    「まぁ、おっちゃんが出来ることっちゅーたらこれぐらいやからな」



     



    「おっちゃんもな、昔こんなことあってん」



     



     



    ……………。



     



     



     



    初めて会ったボクに、身の上話をしてくれる大将。



     



    「君の辛い気持ちはようわかる…」



     



    「けどその辛さはな、いつか君の人生にとって大きな意味を持つことになるんよ」



     



    「君、【辛い】って漢字書けるか?」



     



    『つらい?…えぇ、はい、書けます』



     



    「そやな、ほなその辛いっていう字よう見てみ」



     



    「[十]のうえに[立]って書くやろ?」



     



    『……ほんまや』



     



    「ほなそこに[一]を足してみ」



     



    『いちを足す………?えっ?どこに?』



     



    「[十]の上に[立]そこに[一]を足してみるんや」



     



    『………あっ!!!』



     



    『[幸]になる!!!!!』



     



    『スゲーーーーーっ!!!』



     



    「そうやっ!!」



     



    「十回へこたれることがあっても何とか立ってきた」



     



    「もうあかんって思うやろ?」



     



    「けどそこでもう一回、あともう一回だけ何とか頑張って振り絞って立つんや!!!」



     



    「そしたら十一回目は《幸せ》が待ってるんよ!!」



     



    『……………っ!!!』



     



    「それからな、辛い[つらい]っていう字は、辛い[からい]とも読むんよ」



     



    「辛い[からい]ってのは料理におけるスパイスやろ?」



     



    「やからな、辛い[つらい]っていうのも、人生においてのスパイスやねん」



     



    「スパイスがあるから、人生っていうもんにも深みが出てくるんとちゃうかな」



     



    「今はしんどいかもしれん」



     



    「けどいつか君の人生にも『あの時があったから今の自分がおる』って思える、そんな深みが出る時が来ると、おっちゃんは思ってるけどな」



     



     



    塩焼きそばを食べ終えた皿の上に、大粒の涙を沢山こぼした



     



     



    大阪・京都・神戸・紀伊



    萬天堂セラピスト



    【ケイシ】です。



     



     



     



    あれから十数年…。



     



    お店は無くなっていたけど、お元気にされていますか?



     



     



    あの時の大将の言葉と優しさは、いまもボクの中で息づいています。



     



     



    それからもう一つ。



     



     



    思えましたよ。



     



     



     



    あの時、人生のどん底にいたボクを心配して誘ってくれた友人と、大将に出会えたおかげで、今のボクがおるんやって。



     



     



     



    本当に、本当にありがとう。



     



     



     



     



    今でも鮮明に思い出せるよ。



     



    少し顔馴染みになった女子大生に超ド直球の下ネタを言って、女子大生にめちゃくちゃ怪訝な顔をされていた大将を…。



     



     



     



     



    過ぎ去りし時の、色褪せない思い出。



     






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