十月になりました。まだ蒸し暑い日が続いていますが、それでも暦では秋です。どうしてかはわかりませんが、昔から秋だけは「〇〇の秋」と言われています。スポーツの秋だったり食欲の秋だったり、べつに春でも夏でもいいじゃん、とは思うのですが、おそらく秋は何かをするのに適した季節なのでしょう。僕自身それらを意識して過ごすことはあまりなく、食べたいときに食べたいものを食べ、動きたいときに動きたいだけ動きます。ですので、秋だからといって「そうだ、サンマを食べに行かなくては」「秋だし、ちょっくら走ってくるか」とはなかなかならないのです。
同じ理由で読書もそうです。読書の秋、と銘打って、書店ではあらゆるフェアを展開しがちですが、読書に旬はあるのでしょうか。あるような気もするし、ないような気もします。それこそ年中書店に並んでいるのだし、旬なんてものは…ううむ、待てよ、なんかありそうですね。というのも、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」は秋から冬に読むのがいいでしょうし、江國香織の「ラルフへ」という短いエッセイも、肌寒い季節に読むのが適している気がします。サガンの「悲しみよこんにちは」は夏ですし、村上春樹の「午後の最後の芝生」も夏に読むのがよいでしょう。哲学や宗教に関連したものは概念が中心ですから季節なんてどうだっていいでしょうが、物語やエッセイは季節を意識して読むのもいいかもしれません。そうですね、「今が旬の本」というのは、トレンドという意味ではなく、「この時期に読むといっそう入り込める」という意味で、あると結論づけましょう。
では女風はどうか。これもどこか秋や冬っぽいですよね。女風の秋、なんて言葉があるのかないのかわかりませんが、人恋しい季節であることは間違いありません。ネオンの輝く街を歩くカップルを見れば、つい下唇を噛んでチラリと見てしまうでしょう。そういう時期に女風を利用するのって、すごく自然でスマートだな、と思います。冷たくかじかんだ手を暖めてもらえば心も安らぐでしょうし、強くハグしてもらえれば活力になります。あれ食べようここに行こうとわちゃわちゃ騒ぐのも楽しいでしょうし、毛布にくるまってしっとり映画を観るのもよいではありませんか。
様々な理由や事情で女風を利用すると思いますが、後ろめたさなど持たず、ふらっと暖簾をくぐってみてください。きっと最高に楽しいですよ。やっぱり女風は秋がよいですね。夏になれば「女風は絶対に夏ですね」って言っていると思いますが。なんだかまとまりのない文章になってしまいましたが、まあいいか。現場からは以上です。
十月になりました。まだ蒸し暑い日が続いていますが、それでも暦では秋です。どうしてかはわかりませんが、昔から秋だけは「〇〇の秋」と言われています。スポーツの秋だったり食欲の秋だったり、べつに春でも夏でもいいじゃん、とは思うのですが、おそらく秋は何かをするのに適した季節なのでしょう。僕自身それらを意識して過ごすことはあまりなく、食べたいときに食べたいものを食べ、動きたいときに動きたいだけ動きます。ですので、秋だからといって「そうだ、サンマを食べに行かなくては」「秋だし、ちょっくら走ってくるか」とはなかなかならないのです。
同じ理由で読書もそうです。読書の秋、と銘打って、書店ではあらゆるフェアを展開しがちですが、読書に旬はあるのでしょうか。あるような気もするし、ないような気もします。それこそ年中書店に並んでいるのだし、旬なんてものは…ううむ、待てよ、なんかありそうですね。というのも、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」は秋から冬に読むのがいいでしょうし、江國香織の「ラルフへ」という短いエッセイも、肌寒い季節に読むのが適している気がします。サガンの「悲しみよこんにちは」は夏ですし、村上春樹の「午後の最後の芝生」も夏に読むのがよいでしょう。哲学や宗教に関連したものは概念が中心ですから季節なんてどうだっていいでしょうが、物語やエッセイは季節を意識して読むのもいいかもしれません。そうですね、「今が旬の本」というのは、トレンドという意味ではなく、「この時期に読むといっそう入り込める」という意味で、あると結論づけましょう。
では女風はどうか。これもどこか秋や冬っぽいですよね。女風の秋、なんて言葉があるのかないのかわかりませんが、人恋しい季節であることは間違いありません。ネオンの輝く街を歩くカップルを見れば、つい下唇を噛んでチラリと見てしまうでしょう。そういう時期に女風を利用するのって、すごく自然でスマートだな、と思います。冷たくかじかんだ手を暖めてもらえば心も安らぐでしょうし、強くハグしてもらえれば活力になります。あれ食べようここに行こうとわちゃわちゃ騒ぐのも楽しいでしょうし、毛布にくるまってしっとり映画を観るのもよいではありませんか。
様々な理由や事情で女風を利用すると思いますが、後ろめたさなど持たず、ふらっと暖簾をくぐってみてください。きっと最高に楽しいですよ。やっぱり女風は秋がよいですね。夏になれば「女風は絶対に夏ですね」って言っていると思いますが。なんだかまとまりのない文章になってしまいましたが、まあいいか。現場からは以上です。
