相馬みさき（34）

ヒメゴト東京という女風店から、親戚のアーメンさんのおうちに預けられました、相馬みさきと申します。
元々はSMの畑におりまして、前店ではSMセラピストとして5年ほど活動をしておりました。しかし5年もやっていた癖に、私は別にSMそのものが好きな訳ではないらしいということに気がついたので、ここではそのことも絡めて私の欲求について話させて頂きます。

私は女性を好きなように可愛がれればそれでいいと思っています。それがしたくてこの業界に足を踏み入れました。
可愛がるためにSMという形態は便利でした。SMの要素の中には、「目の前で女性の頑張る姿を見れて、それを全面的に褒めてあげられる」というものがありまして、私にとってはその要素が、自分の願望を叶えるのに好都合でした。なので「SMとはなんぞや」みたいなことにはあまり興味がありませんし、私にはよくわかりません。
私はただ犬や猫を可愛がるようにして、お客様を撫でたり褒めたりするためだけに、SMを拝借しております。

人間を可愛がるという行為において、一応私なりの拘りを持っております。
当然ですが私は、お会いするお客様の経歴や過去についてを何も知りません。もちろんそう易々と知って良いことではありませんが、お客様がどう育ってどんな過去を抱えて、今まで生きてこられたのかについて知る術がないとなりますと、それ相応の苦悩が伴います。
そんな何も知らないやつに肯定され、可愛がられたところで、その抱擁はどこか嘘臭く、胡散臭く、安っぽいものになってしまいます。この場所がたかが風俗といえど、私はその嘘臭さがとても嫌いです。
それを解消するために、SMはとても便利です。私の与えた指示に従い頑張る子の姿を、私は目の前で見ることができます。つまり「そこにある今」を私が抱擁することに対しては、疑いの余地は一つもなくなります。何も知らない私でも、お客様を慈しむ理由を持っていられます。その場凌ぎのまやかしかもしれませんが、少なくともSMにはそういった胡散臭さを拭う力があると思っております。

SMをやっていると言うとお客様から怖がられることも多いのですが、私にとってSMはこのようなものなので、怖いどころか可愛らしく思っています。
指示の内容が怖いのかもしれませんが、私のしていることは接客業ですので、無理難題などは与えませんし、事前にご相談の上でこちらで判断していますので、安心して身を預けて頂いて大丈夫です。
こんな私に可愛がられても構わないようでしたら、是非尻尾を振ってご来園頂けることを、心よりお待ちしております。