「黄色い声援」という、
女性や子供の甲高い声の比喩表現。
なぜ、黄色なんでしょう?
そのルーツを探ると、およそ200年前。
江戸時代後期に、声を色で表現することが流行したようです。
1809年 式亭三馬の滑稽本『浮世風呂』の中には、
「気のきかねへ野郎どもだ。黄色な声や、白っ声で、湯の中を五色にするだらう」という一文が。
この5色の出所を辿ると、
古代中国の陰陽五行説までに行き着く。
陰陽五行説とは、
「万物は、木・火・土・金・水の5種類の元素からなる」という説で、
木=青、火=赤、土=黄、金=白、水=黒といった具合に、各々に当てはまる色が存在する。
この5色が古代中国に浸透し、
経典に音譜を記す代わりに色のついた墨を使い、
音の高低差を描く高僧が現れはじめた。
多くの僧が一番高い音を「黄色」、
低い音は「赤色」で表現していたという。
それとは別に、実際に音を聞いて、
色彩を感じる人たちもいるらしい。
それを、「共感覚」と呼ぶ。
脳の「音を知覚する部分」と「色を知覚する部分」の
神経の位置が近いために、
その感覚が生じるとされている。
耳で聞いた音に、色がつくとはどんな感覚なのか?
きっと僕の声にも、
貴女の声にも色がある。
そんな目には見えないものを見ながら、
会話を楽しむことで、
2人の関係も色づき始めるのかもしれない。
秋の夜長と共に、
暖めあう2人は、
頬を紅葉させながら、
心も高揚させていく。
麗
麗の写メ日記
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言葉には「色」がある。麗