生まれたての赤ちゃんの眩しさや無垢な笑顔。
透き通るように穢れのない肌。
そんな誰もが吸い寄せられてしまうような魅力が
この世にはある。
性の世界においてもやはり、
透き通る肌や若さは一つの魅力になりうるだろう。
しかし、それとは真逆に位置するものがある。
熟せば熟すほど。
そんな魅力。
様々な経験や体験を経て、
簡単には知ることのできない深みへ。
手間をかけ、時間をかけ、
やっと手に入れられる、そんな魅力。
そこから得られるのは信じられない程の興奮と歓喜。
知る人ぞ知る、選ばれたものなのかもしれない。
以前、FIRST CLASSではワインの会が行われた。
それは「貴腐ワイン」を楽しむ会。
お酒に詳しくない僕は、
その会に参加したことで貴腐ワインを知った。
これまでに飲んだワインの中で
断トツに甘く、断トツに美味しかった。
そこで知った貴腐という言葉。
それは高貴なる腐敗。
特別な状況下でのみ、育てることができる。
一歩間違えばただの腐敗だ。
厳しい条件を越えなければならないため、
生産量も少ない。
そんな貴腐ワインを開けて飲むという空間を
共にさせて頂いた時間はきっと特別なものだろう。
時間と手間をかけ、
途中で離脱するものもある中で、
しっかりと熟しきることはそれだけで奇跡。
そこから絞り出される果汁が
美味しくないわけがない。
人で例えるならば
年齢や経験を重ねた先にある、
深みのある最高の魅力。
それを一緒に噛み締めて、
話し合い、笑い合い、
そして心の底から曝け出し合えるそんな関係。
そんな特別な関係は
本当に素敵なものなんじゃないかと思う。
熟した果実の汁。
そのおいしさを一緒に味わわせてほしい。
大崎 一成の写メ日記
-
熟した果実の汁大崎 一成
