【多摩市で野宿してきた話(前編)】- なお(SPA White)東京/愛知/大阪/性感マッサージ

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なおの写メ日記

  • 多摩市で野宿してきた話(前編)
    なお
    多摩市で野宿してきた話(前編)


    タイトルにもある通り、昨日は多摩市内、聖蹟桜ヶ丘駅から歩いて30分くらいの丘の上にある公園で野宿をしてきた。


     

    何故にその場所にしたのかと言うと、大学1年生〜2年生の頃にその辺りで一人暮らしをしていた関係である程度の土地勘があったし、久し振りに思い出の地に足を運んでみたかったからだ。


     

    駅から公園までは延々と住宅街に沿って登り坂が続き、戸建てやアパートの窓から漏れる蛍光灯の光をボンヤリと眺めながら進んでいった。時折聞こえてくる子供の笑い声や、換気扇から漂ってくる夕食の匂いが、何故かとてもノスタルジックな気分にさせてくれると同時に、どこかもの哀しげな感情も喚起させた。


     

    丘の上へ歩を進めながらその感情を喚起させる理由について思案していると、非常に単純な答えがふと頭の中に浮遊してきた。


     

    「そうか、俺含めてこいつら全然いずれ死ぬのか」


     

    姿が見えないけれど今確かに笑っている子供も、夕食にカレーか何かを作ってる人も、100年も経てば居なくなってしまうから、そんな感情が湧いてきたのかも知れない。


     

    だからどうと言う事はない。本質的にだからどうと言う事はないのだけれど、世界ってのはそう言うものなんだなぁと何故か思ってしまった。


     

    そして目的地に着くまでの間は、どっかの誰かが小説で書いていた、「ただ、一さいは過ぎて行きます。『人間』の世界において、たった一つ、真理らしく思われたのは、それだけでした。」という一文を頭の中で反芻していた。


     

    そう、意味など無いのである。巨大な無意味を乗せたユニコーンが世界を跋扈しているだけなのだ。別にネガティブな感情に首輪を付けられている訳でもないし、我ながらけっこう楽しい毎日を過ごしていると思う。周りの人達にも恵まれているだろう。


     

    しかし、そことは全く別の次元で、無意味であるという感情から逃れることが出来ない。性格の問題だろうけれど、その世界観が腹落ちしてしまう。それについては別段議論をする気にもならないし、ただ、そうなのだ。


     

    そんな事を考えながら歩いていると、目的地である公園に辿り着いた。


     

    聖蹟桜ヶ丘に住んでる頃には、こんな文章を写メ日記に投稿するなんて想像だにしなかったけれど、人生ってのは波瀾万丈奇々怪々くらいの方が面白くて良いんじゃ無いのか知らんとも思う。


     

    だって、一さいは過ぎて行くからね。


     

    後編へ続く


     

    かしこ


     

     

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