
貪欲な子宮
「セックスでイッタことが生まれてこのかた一回もないの」
この台詞を男性に言うと、「マジでぇ?嘘だろ?」とか、「かわいそうだね」と、必ず言われる。嘘だろ?はなんとなく理解できるが、後者の「かわいそうだね」と言う言葉は胸に針が刺さる。
(私ってかわいそうな女なんだな)女だったら最高のセックスをしてエクスタシーを得たい。どの女性もそうだと思う。愛する男とのセックスはでは心まで気持ちがいいだろう。普通なら。
セックスでイッタことがない私は『この男なら』『この男なら』『この男なら』イケるかも。
と思い、ふしだらに身体を許し、全く好きでもない男とセックスを重ねた。
いっとき、5人くらいセフレがいたが、それでもイケなかった。セックスをやたらとする理由は『自己肯定』だったのだ。
女として認められたい。私を必要としてほしい。
そんな感覚で最初からセックスに臨んだので、イクことを知らずに大人になったしまい、挙句子どもも産んだ。
何かが、劇的に変われば、イケるかも。
愛する男性としたらどうなのか。
確かに感慨はあったが、愛する男としても結果は同じだった。
誰としても同じでセックスで満足を得たことがない。
そんな無謀なセックスをするくらいなら、オナニーで十分ではないか。セックスをした後、火照る身体を持て余し、ひっそりと、ローターをあてがう。
イケなかったから、なんとかしてでもイキたいという自己防衛なのだろうか。
男性に女性が本イキするのってわかるの?と、訊ねたことがある。
わかるってゆう人もいれば、全くわからない。
俺、女じゃねーし。
と意見が分かれた。
本イキをした女性はなんと、失神をして白目を剥いたそうだ。
泡を吹いた女性もいると聞くからそれは驚いた。
失神をした女性は3分ほどすると目覚めるそうだ。失神をしてみたいものだ。
外でいけるだけまだマシだ。とも言われたことがある。
外でもイケない女性もいるとゆうからそれもまた驚いた。
女性も男性も皆一様に身体のつくりも感情も違う。
イク、イカない。
それも自然なことだろはわかっている。
けれど、イクと快楽が目の前にあるにもかかわらず、イケないなんて何てこうも不条理なのだろうかと、ずっと思い悩んでいる。
だからセックスにこだわり、常に追求をしてしまう。
セックスの相性。何て言うが、そもそも相性って男性の性器の大きさに比例するのと思う。
性器が大きいと、イケるかも!と刹那思う。
いや、性器の大きさじゃないよ、性格や容姿だよ、と言ってイケメンと付き合うとイケメンは腰を振ってくれず、セックスがあまり上手ではない恐れがある。(経験済み)
イケメン恐怖症である。
かと言って、どうでもいい男としてもイケないし、好きな男としてもイケないし、私はこの先も、自分の子宮に相談をしつつ、男性を探しもとめるのだろうか。
男性放浪記が終わるとき、そのときがやっと、イケるときなのだろうか。
性欲は死ぬ寸前まであるとゆう。
男性は死ぬ前に勃起をするらしいし、女性の性欲も全く年齢は関係ない。
老夫婦が手をつなぎ買い物をしている光景を見かけるたびに、(ああ、最高の伴侶と添い遂げるのね)と、私は僥倖な眼差しを向ける。
果たして、私はこれからそのような伴侶に出会えるだろうか?