彼と最後にした夜、私はずっと「気持ちいい」って言ってた。
腰を揺らし、声を出し、彼の目を見ながら演技してた。
でも頭の中では、「この時間、早く終わらないかな」って思ってた。
愛されてる実感なんてどこにもなくて、
“彼を満足させる私”を演じることでしか繋がれなかった。
終わったあと、彼は「今日もやばかったね」って笑った。
私は「うん」って返して、そのままシャワーへ向かった。
裸なのに、心だけずっと遠かった。
演技が上手くなるほど、素直になるのが怖くなっていった。
快感よりも不安を隠すことに必死で、
本音で繋がる恋なんて、もうどうやって始めればいいのかわからない。
ねえ、あなたはちゃんと“本当の私”を抱いた事あるの?
麗
麗の写メ日記
-
感じてるふりがうまくなったら、恋がつまらなくなった。麗