私が貴女を知りたくて開いた1ページは、何処か見知らぬ書店で出会った小説のようで。
読む、というよりは、吸い付く様に、淡いクリーム色のそれは人肌の温もりすらも感じさせる。捲れば捲るほど、貴女を知りたい。
私の根源である知識欲を掻き立て、悪戯にオチを予測させない文法は、どこで覚えたのだろうか。女とは元来そういう生き物なのだろうか等と思って読む文章は、秋の夜長を埋めるのには時間が足りないくらいに長く、永遠を夜空に散りばめる。
女性は本である。
表紙で見られ、ろくに中身すら読まない低脳な読者もとい男が、雑に斜め読みをして中身を見ない。表紙に中身が見えるなんて言葉も、わからなくはないが強引な論調だ。
どれだけ売れる表紙を作ろうとも、本物はやはり読んでみなきゃ解らない。
人生の秒数が
その1秒1秒が
その1ページとなり
小説となる。
もはや人生は小さい説などではなく、大きな聖書にもなり得るのに、小説とは過小評価でしたね。
そんな分厚い本を私は読みたい。
大切な薄い原稿を一枚一枚丁寧に捲って、
どれだけ堪能しているのかを伝えたい。
時に熱くなり、
紙を思わず強く握り、
汗ばむ手が解けないほどに、
歪み乱れた表紙にしたい。
お気に入りの本というのは
そういうものであろう。
優しく捲る指先が
丁寧に文字をなぞり
静かに音をたてて捲っていく
もはや読書とは
聖愛の儀式そのものじゃないか。
涼しさが増す夜長に
少し大人な
秋の読書
如何ですか。
麗
麗の写メ日記
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私が貴女を読みたくて麗