閉じられた本のページをめくることはない
そのページに書かれた言葉は
僕には手が届かない秘密のように思えるから
他人の心の中を覗くのは
まるで暗闇に目を凝らして
遠くの光を求めるようなもの
日記には
誰かの息遣い、誰かの涙
誰かの笑顔の欠片が詰まっている
でも、僕はそれを知ろうとしない。
それは、まるで他人の夢に干渉するような気がして
僕の足元に影を落とすだけだから
誰かの記憶の中に踏み込む勇気はない
その場所にはまだ見ぬ感情が眠っていて
触れることで壊れるかもしれない
僕の日記は
僕が紡ぐものであって
他人の日記を借りることはない
そのページには、
もう一度戻れない道があるから
進の写メ日記
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他人の日記など読みたくない進