vol.110『実樹のドZINE』
今日で卍天堂の門を叩いて9ヶ月です㊗️
入門当初は"巨大な岩を薬指で叩き割る修行"に耐えられず…腫れた薬指を眺めながら「なぜこの指は"薬指"って言うんだろう?」と苦悩する毎日。
他にも「なぜ宇宙は無重力なんだろ?」とか「どうして人は笑うんだろう?」とかそんなkawaii疑問を頭に思い描きながら"桃の皮を口で剥く修行"に励みました。
草むらで捕まえた野生の電動マッサージに"でんじろう"と名づけ、科学とメガネの力でどうにか性快楽を生むことはできないか悪戦苦闘の日々。
空気砲にイランイランの香りを閉じ込めることで空間ごと淫乱な雰囲気にする技を取得。
ところが、せっかく作った空気砲を資源ゴミと間違われて回収されたっきり封印、今の僕の武器は"責め立てる時に役立つまるで鳥のように甲高い声"だけです。
アーッ!
血と汗とオイルとローションに塗れながら、珪藻土のバスマットで必死に身体を乾かしました。
「いつか必ず、いつか必ず…エメラルドランクのセラピストになってやる!」
そう誓った僕はある日、エメラルドなんてランクがないことに気がつきます。
あれは本当に落ち込みました。
落胆し、夜の公園のベンチの下に潜って、俯く僕の眼球を真っ赤なレーザーポインターで狙ってきたのが…君だったね。
失明するかと思ったけど今じゃいい思い出。
真剣に君とエロスと向き合って取り組むうちに、僕は遂に"ラブホにある自動支払い機の完全な声真似"を取得します。
「ピンポンパンポーン、チェックメイト、ア、チェックアウトダッタネ、ニセンエンサツハイマドキメズラシイノデカエシテオクネ」
この物真似さえあればアメリカのオーディション番組でも絶対にスターになれる!
君の言葉を信じて渡米しようと思ったけど、このご時世にアメリカ村は遠くて…辿り着けて"アメ横"でした。
それでもここでビックになってやる…。
夢を描き天を仰ぐ、そんな僕の瞼にムヒを塗ってきたのが…君だったね。
眼球が燃え落ちるかと思ったけど今じゃいい思い出。
色んなことがあったけど。もう美化。すぐに美化。
数多の美化を越えて、いま、君にたどり着ける。
美しくない訳ないよね。
黒歴史ならぬ、紅歴史足りてますか?
恥を産もう。
あとで笑えるよ。
自分で自分にウケようね。
僕も一緒になってウケるけど。
予約の連絡来ないかなー?って思ってたらこんな訳わかんない日記になっちゃいました。
健気に"オスらしい"欲もあります。
光る首都。
君と逃げ込む。
けものみち。
【東京/横浜萬天堂】実樹/みき
Twitter @miki_mantendo
実樹の写メ日記
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