あぁ、お腹が空いた。朝からなにも食べていない。コップ一杯の水を飲んだきりだ。
じゅるり、、、
いま、僕はよだれを垂らしながら両腕をぷらぷらと揺らしながら新宿を徘徊している。
言葉にできない「渇き」が僕の内臓を干涸びさせる。
あまりの空腹でぼやける視界の端を、色とりどりのご飯屋の看板が過ぎ去っていく。
肉、魚、米、麺、肉、魚、米、麺。
肉、魚、米、麺、肉、魚、米、麺。
歩き続けて1時間ほど経っただろうか。それでも徘徊は続く。
ここまできたら、妥協するわけにはいかないのだ。ここで妥協したら、きっとこの先も妥協し続ける。
五十歩進むごとに目につくような牛丼屋に駆け込んだとして、それでお前は幸せなのか?
否!!!!!答えは否だ。間違いなく否だ。
馴染みのある牛丼で胃袋を満たしたところで、この言いようの無い渇きが満たされるとは思えない。この渇きを満たしてくれるものを求めて彷徨う。
既に思考は限界に近づいてきた。街ゆく人々の顔面がみんなじゃがいもに見える。じゃがいもに腕が生え、じゃがいもに足が生え、みんな歩いてる。
じゅるり、、、
おっと危ない。すれ違ったおじさんの頭にかぶりつこうとしてしまった、、、。
あぁ。空腹だ。僕の渇きを満たしてくれる飯はどこにある。
そして、今も僕は歩き続けている。
あなたの後ろで何か聴こえないか?
じゅるり、、、
山田 えいとの写メ日記
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じゅるり山田 えいと