キャストの仕事、これは特に営業をしていて思うこと。僕たちは、女性をお客様としているんだよね。入店当初から、代表にも「お客様は女性なんだ」って言われてきたけれど、本当に、僕たちはそこを理解する必要があると思う。それは「女性はこういうもの」と決めつけていいってわけじゃないよ?そうじゃなくて、女性だからこそ気になること、女性だからこそ不安になること、そういうところまでしっかり考えておかないといけないってことね。
僕はラーメンが好きなんだけど、実はラーメン屋さんの中に、女性をお客様として取り入れるために工夫を続けてきたお店がある。それは福岡の方に1985年に生まれた一風堂。当時はカウンター10席だけの小さなお店だったらしい。当時のラーメン屋さんはギトギトしたイメージも強く、女性が入りにくかったんだよね。そこで創業者は、「女性が入りやすいお店」を目指したんだよ。
それを変えるため、一風堂は綺麗でスタイリッシュなお店作りを開始した。和風な雰囲気を取り入れているよね。音楽もモダンジャズだし、今までのラーメン屋さんの常識を覆したんだ。
とんこつ味のラーメンは匂いも気になりやすい。だから、女性を呼び込むためににんにくの臭みを消し、サラッとした味を目指したんだよ。つまり、デートで食べても大丈夫なラーメンができあがったんだね。
こうやって、一風堂は女性でも親しみやすいラーメン屋さんを完成させていったんだ。女性が現状にどんな不満を感じているのか、どうして女性がラーメン屋さんに行きにくいと思っているのか、そういう「女性」ならではの目線で考えることで、女性が親しみやすいお店ができあがったんだね。
僕たちキャストも、女性がお客様だからね。年齢や体型など、女性が気にすることは多いと思う。そういう気持ちをしっかり受け止めて誠実に対応することこそ、僕たちの仕事なんじゃないかなと思うんだ。