僕は、この仕事を始めて3年目になる。
まだまだ未熟だと自覚はしているけど、それでも駆け出しの頃には見えなかったことが見えてきた。
この仕事を始める前、とある接客のプロの方に「恐怖で何かをやってはいけない」と伺ったことがある。
伺った当時は、何のことか全然ピンと来なかったのだけど…。
最近、ようやくそういうことが分かってきたように思う。
これをやったら(あるいはやらないと)、お客さまが不快な気分になるんじゃないか、とか。
今は白けているから、どうにかして盛り上げないと、とか。
いつもの決まった型通りにやらないと、とか。
そういう思いって、実は自分のなかの恐怖から出てきたものだったりする。
そして、そういう思いから出てきた行動は、傍から見ると思いやりにみえるかも知れないけれど…
でも、当事者の間には、微かな恐怖や迷いの香りだけが残ったりする。
逆に、恐怖からではなく、それこそ自然と出てきた行動や、無我の思いやりから出てきた行動というのは、たとえ地味であっても、その人の心にすんなりと入ってくる。
自然と出てきたものに優るものはない。
言葉にしづらい感覚だけど、その接客のプロが仰っていたのは、こんなことなんじゃないかと考えている。
市村三座の写メ日記
-
怖さで動くと… | 自然な気配りに優るものなし市村三座