僕の母親は料理が好きだったこともあって、色々変わったものを作ってくれた。
僕は幼少期、ずいぶん食が細くて、夏場はとくに食べなかったのも原因だと思う。
冷製の海藻スープや、トマトスープ、じゃがいものポタージュなんかは、夏の食卓の定番だった。
なかでも「トマトシェーク」は美味しくて大好きだった。
作り方は、冷凍したトマト、ないし生のトマト＋氷、クエン酸（薬局で売っている。母は医療関係者で、こういうものを使うのにまったく抵抗がなかった）と砂糖をジューサーにかけるだけ。
酸味と甘みと、トマトのいい香りが最高。
凍ったトマトが空気を含んでちょっとフワフワになる感じもいい。
牛乳やアイスを入れてもいいけど、その場合はクエン酸は抜く（固まるから）。
今でも、熟しすぎて安売りしているトマトを見かけたら、自分で作って飲んでいる。
ごちそうって、こういうものを言うんだと思う。
市村三座 東京遠征
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