このお正月は移動時間が多かったこともあり、いつもよりちょっとだけ読書ができた。
と言っても、新しい本ではなくて、昨年読んだ「ACE アセクシャルから見たセックスと社会のこと」という本を読み返していた。
読書垢での紹介:ACE アセクシャルから見たセックスと社会のこと
この本は本当に学びが多くて、特に「性的同意」の説明箇所は面白かった。
曰く、同意というと、ビジネス上の契約みたいに「有効期間はXXからYYで、ZZのことに同意」と考えてしまいがちだけど、性行為も、そのときの気分も移ろっていくもの。
「始める前は乗り気だったけど、途中でその気が失せた」
「始める前は仕方なし、だったけど盛り上がりが半端なかった」
ということはよくある。
だから、始める前の同意、みたいなものはあんまり大きな意味を持ってるわけじゃない。
むしろ、移ろっていく行為や、そのときの気分、感情にどれだけ敏感になれたか、どれだけ相手に寄り添う意識が持てたか、ということの方が重要になってくる。
性的同意は、ビジネスの契約みたいに堅いものではなく、移ろいゆくもの、時間と共に変わりゆくもの。
こう考えれば「性的同意アプリ」みたいなものが如何に的外れかが分かるし、「性的同意」という言葉を上手くイメージできるんじゃないかな。