実家ではおせち料理はほぼ手作りで、この時期になると棒鱈を煮たり、田作りのはらわたをチマチマとったり、ゆで卵を裏ごししたり…
まあ、色々な手伝いをしたのを思い出す。
でも、そういう手間暇をかけたものがすごく美味しいか、というとそうでもなくて、色々な料理が進化する中で、おせちのような季節物のお料理って、どこか取り残されている印象がある。
ただ「おいしいもの」だけを追求しているのであれば、世の中にもっと美味しいものはあるわけで、多分久しぶりに集まった家族で、のんびり、ゆっくり作業しながら時間を過ごすことが、おせちの意味なんじゃないかな、とも思う。
普段の食事は、シンプルでファーストでも全く構わないと思うけど、ハレの日、非日常の食事こそ、スローに。
完成した味や見た目じゃなくて、過程を大切に。
だから、面倒くさい料理が多いんじゃないかな…と、そんなことを考えていたりする。