マッサージは当然「やる側」の技量が問われるわけだけど、人がふたりいて、どっちかに責任が100%ある、なんてことは滅多にない。
マッサージもそうで、実際には「してもらう側」の能力も結構重要になってくる。
もうすこし具体的にいうと、「受け側が自分の緊張や身体の変化に気づく能力」ってこと。
他人が身体に触れれば、当然身体に変化が生まれる。
マッサージを受けるのが上手い人というのは、そういう変化を敏感に感じとって、どこに強ばりや力みがあるが、不調があるかを認識する能力が高い。
そして、もっと上手い人になると、そういう緊張を自分で解消することができる。
要は、他人にほぐしてもらうんじゃなくて、他人を通じて見つけたコリを、自分で脱力してほぐすのだ。
こういう人は滅多にいない…というより、こういう考えをもった人は極めて稀だ。
でも、マッサージが上手い人というのは、結構な高確率で受けるのも上手い人で、そういう技術ってたぶん表裏一体のものなんだろうな…。