拙著、と言ったらいいのか、僕はnoteの方に用語辞典を作っていて、その中に「同担拒否」という言葉も載せている。
どうたん【同担】
あるユーザーから見て、自分と同じキャストを応援している別のユーザー。「担当(自分が推している、応援している人物)が同じ」の意味。類義語:被り
どうたんきょひ【同担拒否】
「同担」の人と会いたくない、SNSで絡みたくない、視界に入れたくない、交流したくないという姿勢。
「同担拒否」には色々な感情が含まれているのだろうけど、一言でいえば嫉妬になると思う。
では、その反対は?
つまり、「自分の好きな人を好きでいてくれて嬉しい・ハッピー」という感情。
そういった感情も、人の中には当然存在するはず。
この感情にも名前が付いていて「コンパージョン(compersion)」という。
例えば、赤ちゃんをつれた親を見かけて「かわいいお子さんですね」と声をかけたとする。
こんなとき、不快になる親はそういないはずだ。
大抵は幸せな気持ち、「自分の大切な子どもをあなたも好きでいて嬉しい」という気持ちになるはず。
これは、いちばんわかりやすいコンパージョンの例だと思う。
コンパージョンは、実は嫉妬と正反対の感情ではなくて、実際はもっと複雑だ。
嫉妬を手放したことによるスッキリ感や、望ましい関係を築けたことに対する誇りや、同担に対する親近感や…
そういった複雑さを持った社会的感情であり、一言で言い表せない。
でも、そういった言葉ある時点で、そこに辿り着く一つの指標になりうる、とも思うのだ。