僕は年齢としては不惑(40歳)を超えてしまったのだけど…
実際は、まあ迷うことの方がずっと多い。
それに「迷わない人の方がずっとうさんくさい」ということは、若い頃から気づいていた。
若い頃と違うことと言えば、「ロールモデルがいなくなった」ということだと思う。
人間誰しも、何の手がかりもなく頑張ることはできなくて、無意識のうちに誰かに憧れたり、誰かの歩んだ道をなぞったりするもの。
でも、この歳になるとそういう「漠然とした憧れ」みたいなものを持つことは、もはや難しい。
かつて憧れた人も亡くなったり、ドロップアウトしたり、時代に合わなくなったり、人間的な嫌な部分が見えてきたり…
だから、僕くらいの年齢になると、強制的に「誰の背中も追わない(追えない)」という事態が起こってくる。
これが、現代を生きる人の不惑の意味なんじゃないかと考えている。