マドレーヌと言えば甘い焼き菓子ですが、貝殻のような形をしているものが多いですよね。これ、ホタテ貝なんです。
キリスト教の巡礼の1つにサンティアゴ巡礼というものがあります。これは信者たちがスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指すもので、そのシンボルがホタテ貝。遠い昔、イエス・キリストが生まれた頃のローマ帝国の王はヘロデ王という人物でした。そしてヘロデ王は、「最後の晩餐」でも馴染みのある「十二使徒」の1人、ヤコブを〇刑したんです。
そのヤコブの遺体が船で運ばれてきた時、船底にたくさんのホタテ貝が付着していたらしいんですね。これによってホタテ貝は、この地域の巡礼者たちのお守りのシンボルになりました。
そしてこの習慣を受け継いだ焼き菓子がマドレーヌ。だからマドレーヌは、ホタテ貝の形をしているんだそうです。