電車に乗る時は当たり前のように通る改札口。実は、この当たり前の改札口が世界で初めて実用化されたのは、千里ニュータウンだったんです。1967年3月、実験的な「全自動化駅」として、北千里駅が開業します。最先端の多能式自動券売機、自動改札機など、フル装備でその姿を現したんです。
高度経済性緒のおかげで、輸送量は急増していました。駅の人手不足などは常に深刻な問題。そこで自動改札機が開発されたんです。人の手を借りることがなく、処理のスピードを落とすことなくさばくことができる、という目的の下に成り立ったものでした。
しかし当時は、今のように幅の違う切符や定期を同時に投入口に入れて処理するという機能はありませんでした。そのため、定期と切符の改札機は別に設置されており、入場券などには対応していなかったため、有人のゲートの必要とされていました。つまり、定期用の改札、切符用の改札、有人の改札と、3種類存在していたんですね。
当然ながら券詰まりも頻繁に起こりました。そこから実用実験を重ね、今では定期券も切符も同じ改札口に通すことができますね。1973年にはこの自動改札機が他の鉄道会社へと広がり、首都圏では1990年頃から本格的に広がったんです。そう考えると、だいぶ最近のことだと思いませんか？
今ではICカード式が普及していますが、このような世界初の自動改札システムは日本でできあがったと聞くと、なんだか嬉しくなりますね。