「ら抜き言葉」を聞いたことがあるでしょうか。中学や高校で習った記憶がある人もいるかもしれません。日常生活の中で、特に敬語を使う必要のない間柄であれば、使うことがあるもしれません。例えばテレビで、街頭インタビューをした相手が「ら抜き言葉」を話していたとしましょう。しかし、テロップにはきちんと「ら」が入った表現で記述されるんですよ。
「ら抜き言葉」の一般的な例は、「見れる」「食べれる」「出れる」「来れる」などでしょうか。正しい言い回しは「見られる」「食べられる」「出られる」「来られる」になります。動詞を可能な表現にするために、「動詞+できる」という言い回しになるんです。
しかし、実際に話をしていると、「ら」が抜けてしまうことが多くあります。この「ら抜き言葉」が使われるようになったのは昭和初期と言われており、もともとは若者言葉だったようですね。しかしこの「ら抜き言葉」は、2021年時点では、文化庁のホームページにて「共通語においては誤り」とされているんです。実際に世論調査でも、「ら抜き言葉」を使わない人の方が大多数を占めています。
もちろん将来的に、「ら抜き言葉」が認められる可能性はゼロではありません。言葉は常に変化していますし、「ら抜き言葉」が認められる未来も遠くはないかもしれません。しかし今現在において、特にビジネスでは「ら抜き言葉を使うと恥ずかしい」といった印象もあり、例えばメールなどでは相手に違和感を与えてしまいかねない言い回しでもあります。日本語って、おもしろいですよね。