子どもの時、学校で掃除をしましたよね。掃除をするタイミングは、お昼ご飯の後だったり全授業が終わった後だったりと様々ですが、多くの学校では「生徒に掃除をさせている」のではないかなと思います。しかし海外を見てみると、生徒に掃除をさせる国は34.3%、清掃員が掃除をする国は58.1%と言われているんですよ。
海外ドラマなどの影響もあり、例えばアメリカの学校で生徒が掃除をしないことは多くの人が知っているでしょう。いいなと思う人もいるかもしれません。子どもたちは学びに来ているのだから、掃除をする必要はないという考えもあります。しかし自分で掃除をしないからこそ「汚さないように」という感覚がなく、汚し放題になりがちという問題点も指摘されています。
なぜ日本では生徒が掃除をするのでしょうか。そこには2つの理由があります。まずは剣道や柔道の「道」という考え方。武道では「稽古場をきれいに保つ」ということが行われており、稽古の前後に掃除をして心を磨きます。また、仏教の教えもその理由の1つなんです。仏教では、お経を読んだりする以上に掃除が大切と考えられており、このような影響から、日本の学校では子どもたちが掃除をするようになったんですよ。
日本人の協調性の高さやお互いを思いやる気持ちは、このようなところから来ているのかもしれませんね。