日本語には、外国語に訳しにくい言葉が存在します。有名なところでは、「いただきます」「ごちそうさま」がその1つですよね。今回はもう1つ、「いってきます」「いってらっしゃい」について紹介しましょう。この2つの言葉も、実は外国語には訳しにくい言葉なんですよ。
「いってきます」は、「行く」と「来る」でできた言葉なんで、明治時代から使われています。つまり、「行ってくるけど、帰ってくるからね」「出かけるけれど、必ず無事に帰ってくるからね」という意味を持つ言葉なんです。ただ「出かけてくる」「行ってくる」という意味ではなくて、「必ず帰る」という意味が含まれているんですね。
それなら「いってらっしゃい」はどうでしょうか。これも明治時代以降に使われている言葉で、「行って」と「いらっしゃい」という言葉からできたもので、「いらっしゃる」は尊敬語でもあるため、敬語表現としても使えますね。これは、「安全に出かけて、必ず無事に帰ってきてください」という意味なんですよ。
そう考えると、これらの言葉は相手を思いやり、人々を結びつける、優しい言葉だと思いませんか?大切な人に、ぜひ言ってみてください。