転売ヤーと言えば、未だに問題になりますよね。そんな中、任天堂が転売ヤー対策をして、多くの消費者のために行動した一件を知っているでしょうか?
2021年10月8日、ニンテンドースイッチの新型モデルが抽選方式で販売されました。コロナ禍だからこそ子供のために、と考えた人も多かったようですが、この新型スイッチ、発売と同時に即売り切れます。転売ヤーによるハック、そして半導体不足が追い打ちをかけたんですね。コロナ禍のためにパソコンなど通信機器の需要の急増に生産が追い付かない、という状態だったんです。
転売ヤーたちは本体価格4万円の新型スイッチを10万円で売ろうと試みます。そしてこれを見た任天堂は、クリスマス商戦に向けて新型スイッチを大量生産することに決めました。半導体不足の中の大量生産は、部品の確保や生産ラインの維持に多大なコストがかかります。ゲームハードの利益率はさらに下がるリスクもありましたが、任天堂は、純粋に新型スイッチを待ち望んでいた人々のために立ち上がったんです。
任天堂の大量生産は秘密裏に行われ、転売ヤーたちは直前まで動きを知ることができず、クリスマス商戦に向けて在庫を増やしていました。しかしそんな時、任天堂が大量生産した新型スイッチが店頭に並び、人々がいつでもどこでも定価で新型スイッチを購入できるようになったんです。12月中旬には抽選販売だった店頭でも、一気に販売状況が改善されました。
これにより転売ヤーたちは爆〇します。店頭で、定価で商品を買えるような状態では、わざわざ中古のそれをフリマサイトで買ったりしませんよね。定価より値段を下げても購入希望者は現れなかったとも言われています。
転売ヤーは常々問題視されていますが、そんな状態で立ち上がった任天堂。本当に欲しい人に正規の値段で提供できるよう、利益率の低下を恐れずに大量生産を決めた企業です。かっこいいですよね。