インドネシアと言えば、東南アジアの島々で構成される国ですね。山岳地帯や密集した市街地が多いインドネシアでは交通網が発達しにくく、そのためにバイクが必要不可欠な国家なんです。
もともとインドネシアでは、日本のホンダのバイクが愛されていました。舗装されていない道路でもしっかり走ることができ、品質も高く、実際にインドネシアでも「ホンダ」として大事にされていたんです。しかしそこに、海外製の電動バイクを安くインドネシアに流通させようという流れが起こりました。
インドネシア政府は、海外製の電動バイクを購入することで補助金を出すと発表しました。それによってインドネシア国内のバイクのお店はホンダのではなく、海外製の電動バイクを仕入れることになったのです。しかしここから問題が起こり始めました。
バッテリーが過熱して発火した、爆発した、家が火事になった、そしてバイクを充電しようにもインフラが整っておらず、充電できない、バッテリーが長持ちしない、などのトラブルが起こり始め、人々の不満が溜まり始めたのです。結果的に、インドネシアの市場を独占しようとした海外製の電動バイクは、高品質で信頼性の高い日本のバイクの牙城を崩すことができなかったんですね。
ホンダは厳しい日本の安全基準を満たしています。何度もテストされ、厳しい品質管理が徹底されているため、トラブルが起こりにくい。海外製はコストを抑えるために製造過程で手を抜くことがあり、品質が守られていませんでした。ホンダはバッテリーも日本で作られ、異物が入らないように徹底されています。安全性や耐久性、燃費の良さやアフターサービスの面でも日本は発達しており、経済的なメリットがありました。これこそ、日本のバイクが世界で愛される理由なんです。
結果的にインドネシアでは日本製のバイクに対する回帰が進み、信頼性や安全性を求める意識が高まりました。日本の市場シェアはさらに拡大し、今も安定した地位を築いています。日本製品が遠い海外でも愛されているなんて、日本人として嬉しいですよね。