チキンラーメンと言えば、誰もが愛するラーメンかと思います。
時は第二次世界大戦が終わり、食糧難を迎えていた頃でした。日清食品の創業者、安藤百福氏は、苦しむ民を見ながら、人々を助けたいと、強い気持ちを持つようになったのです。大阪の闇市でラーメン屋に並ぶ列を見て、自宅の庭に小屋を建て、すぐに食べられるラーメン、つまりお湯をかけただけで食べられるラーメンの研究を始めました。
安藤氏が重視したポイントは以下の5点。
1. おいしくて飽きない
2. 保存性がある
3. 調理が簡単である
4. 安く購入できる
5. 衛生的である
開発においては、調理が簡単であること、衛生的であることの2点がなかなか困難だったそうです。しかしそんな時、彼は奥さんがてんぷらを揚げている様子を見て、「麵を油で揚げることで、この2点が解決できる」とひらめいたんです。麺を油で揚げて乾燥させているから、インスタントラーメンはお湯をかけるだけで食べられるんですよ。
こうやって誕生したのがチキンラーメン。創業者がラーメンの開発だけを見るのではなく、奥さんの料理に目を向けたから、つまり「異業種」の分野に目を向けたから、誕生したものだったんですね。
僕は、同業者と話すよりも異業種の人たちと話す方が、多くのひらめきを得られると思っています。自分の分野にこだわることなく、広い関心を持ち、これからも様々な話題に関心を持っていきたいと思っています。