★でんまりえ:神戸出身、北條和馬と中学以来の同級生。20年以上の業界経歴を持ち、現在も現役として、アンダーグラウンドの世界で無双中。
★北條和馬:神戸出身。20年以上の業界経験を持ち、2022年よりさくらを立ち上げる。2023年7月より宴と改名し、現在も全国を駆け回る人気キャスト。
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まりえ:宴にはM性感があるのよね。昔はよく、BDSMをやったわよね。北條君がどうやってBDSMに関心を持つようになったのか、久しぶりに聞いてみたいわ。
北條:どれだけ認知されているのか、どれだけ興味を持たれているのか、正直なところ未知数。だからこそおもしろい。俺にとっては当たり前のものでも、みんなにとっては当たり前ではない。それは当然のこと。俺は本場のBDSMをリアルに体験したことはない。昔ビデオで見て「へぇ〜こんなのもあるんやな」と思った程度。正直それを見て興奮することなどはなかったな。
まりえ:まぁ、BDSMって一般的に「性的に興奮する」対象とは少し違うわよね。鞭、縄、蝋燭、それに興味を持つ人、興味を持たない人、はっきり分かれる気がする。
北條:数十年前、プレイの企画をしている時にふと思い出したのがこのBDSMやったんやな。これを少し取り入れたらおもしろいことになるんとちゃうかと。案の定取り入れたら大ウケでね。
まりえ:あら、それが始まりだったの?
北條:実際プレイに正解なんてものはない。相手が喜べばそれが正解。
まりえ:確かに、人間の性的関心は人それぞれで、人が興味を持たないようなものに興奮する人だっているわよね。そしてもちろん、それがおかしいとかおかしくないとか、そんなこともない。相手にどれだけ集中し、相手をどれだけ喜ばせられるか、それが大切な気がする。
北條:そうや。そのためにも、BDSMをやるにはもちろん相手方に集中してもらわないとあかん。興味がない人にこのプレイを押し付けたって何にもならへんからな。ハッキリいうてサブいだけやで。
まりえ:そうね… BDSMと一言で言っても、それに興奮しない人だっているし、それが悪いわけじゃない。BDSMを知っているから、それで興奮するから、それで偉いってわけでもない。勘違いした人も多い気がするけど笑
北條:「鞭でしばかれて、ビンタされて首を絞められて、蝋燭で熱いもの垂らされて、何がおもろいねん」という声もたくさんあるのが事実やもん。実際俺も、このプレイは話すのは話すがオススメは一度もしたことがない。ハッキリいうて特殊やからな。
まりえ:好きな人が好きだと思う。それに無限の世界でもあると思う。あら、吊るしと縄はしないのね。
北條:そうや。相手が興味を持っていれば話はトントン拍子に進むよ。興味をもったらどんどん突き詰めていきたくなる世界に間違いないから。だって特殊やねんで。特殊ということは特別ということや。ちょっと無理やりな言い方かもしれんがな。「私は特別、俺は特別」そんな気持ちを持っていてもええんとちゃうかな。
まりえ:BDSMに関心を持つ人の中には、自分はおかしいのではないかなどと悩む人もいると思うの。でも、そんな事はないからね… 女風では、M性感?っていうものが一般的よね。北條君の中で、BDSMと何か明確な違いはあるの?
北條:正直よく分からん。どっちでも良いんと違う?呼び方だけの問題かもしれんし、そこまで細かく考える必要はないよ。ただ一人で研究はしてるけどな。頭の中でずっと何かしら働いてる。
まりえ:まぁ北條君は、あちこちから影響を受けている人だからね。
北條:俺はこだわりがあるようで実は全然こだわりがないのよ。俺がこだわってるのはお客様一人ひとりが喜んでくれることだけ。それ以外は何にも要らんへんで。
まりえ:同じBDSMでも、一人ひとりツボは違うし、お客様が知らないツボもあるでしょうし。そんな甘美な扉をいかに開くか、それはとても大切だと思う。だからこそ、普段からいろいろ考えて、いろいろ見て、キャスト自身が多くの引き出しを持っておかないとだもんね。最近ちょっと仕事で、「BDSMをより楽しむためにどうすれば良いか」なんて話になったんだけれど、北條君はどう思う?
北條:ズバリ興味から始まる想像力やな。今や興味を持つのはネットの情報が大多数やろ。俺らの時は雑誌かVHSやったもんな。
まりえ:VHS!懐かしい!今や「巻き戻し」なんて死語よね。見かけることもなくなったけど、確かに昔はそれが主流だった。
北條:高くて買われへんかったもんな。なんか懐かしいな。それはそうと、誰しもがこのプレイに興味を持ちプレイして気に入るわけではない。もちろん合わへん人もおるやろ。俺がお勧めするのは〝初めから全力でプレイするな〟ってこと。
まりえ:わかる。最初から一気に階段を駆け上ってしまうと、圧倒されたり怖くなったり、結果次第によってはトラウマになってしまうこともあると思うわ。逆に、BDSMのイメージばかりが先行してしまって、一歩踏み出せない人もいると思うわね。
北條:このプレイこそ、段階をきっちり踏んでいく必要がある。痛みを快感に変化させるには段階が必要。もちろん痛いのが初めから快感という人もいるのは事実。ただ俺は必ず段階を踏んでもらっている。そうするとソフトの快感、ハードの快感を両方じっくりと堪能することができる。
まりえ:ああ、そういえば、あなたの動画を見たわよ。動画でも、最初はソフトをお勧めするって言ってたわね。
北條:ソフトから徐々にハードへ転換。全てを脳に記憶して欲しい。むやみやたらに攻めてくるキャストだけは絶対に避けた方がいい。それはただの自己満足やからな。
まりえ:そんなキャストがいるの?そんなの、女性に怪我をさせるかもしれないし、怖い思いをさせるかもしれないし、プロ意識がなさすぎね。
北條:ちょっとでも違うなと思ったらストップをかけるように。そして、しっかりとした会話ができるキャストを選ぶこと。お客様との日常の会話からカウンセリングやと思ってるから。
まりえ:相手と話をすることで、その人の考え方、喜ぶポイント、嫌がるポイント、そんなことが見えてくるわよね。普通の日常的な話からも、掴めてくる相手の性格ってあると思うわ。それを普段から意識しておけば、自分も日常的にお客様の扉を開くための方法を吸収できるじゃない?
北條:このBDSMのプレイにはアドリブ力が必要になってくる。引き出しは多ければ多いほどいい。だから普段から色んなものに目を配るようにしている。それこそ日本舞踊や日本の伝統芸能からも相当なインスピレーションを受けているかもな。信じられへんかもしれんけど本当の話。
まりえ:わかるわよ、意外なところから学べることは多いし、BDSMについて学ぶからって、BDSMの動画を見なきゃいけないわけじゃないわ。勘違いした人も多いけど。
北條:何でも直接的な繋がりなんて必要ないねん。あるものに対してどう繋げていくかが重要やから。要はセンスってことやな。性感やBDSM、会話というものはセンスあって人を惹きつけるものやと思ってるから。今日はここまでな!
まりえ:どうやって繋げていくか、それはとても大切だわ。あなた楽しそうねぇ、宴について話しているときのあなたの表情、すごくワクワクしているのがわかる。あ、私もちょっと用事があるの。また連絡するわね!