★でんまりえ:神戸出身、北條和馬と中学以来の同級生。20年以上の業界経歴を持ち、現在も現役として、アンダーグラウンドの世界で無双中。
★北條和馬:神戸出身。20年以上の業界経験を持ち、2022年よりさくらを立ち上げる。2023年7月より宴と改名し、現在も全国を駆け回る人気キャスト。
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まりえ:久しぶり!コロナ禍でなかなか会えなかったけど、何年ぶり!?「宴」って店のオーナーをやってるって聞いたから、思わず連絡しちゃった!
北條:いつ来るか思うて待ってたで。
まりえ:ったく、北條君から連絡くれても良かったのよ?さっそくだけど、宴はどう?
北條:俺の理想とする店には程遠い。おそらく理想には近づいてもそれが完璧になることはまずないな。完璧なんて望んでもないしな。完璧になったら次はどうする?次はどこへ行く?常にどこかでウロウロしてる方が性に合ってる。
まりえ:完璧を求めたら、そこで終わってしまうからね… 過程よりも結果にこだわったら、面白みも半減するし。
北條:君なら分かるやろ?俺の性格が?ほら、昔を思い出してみ?今日はここに居たのに、明日には何でそんなとこに居るみたいなね。だから面白いのよ。
まりえ:そういえばそうだった笑。いつの間にか違う場所にいて、当時は今みたいにSNSなんてなかったからね、「北條はどこにいる!?」みたいな感じ笑。最初は「さくら」だったのに、「宴」にしたよね?何かあったの?
北條:俺は筋金入りの和が好き男。京都と奈良が好きでよく行って学んでるつもりでいる。自分の中では〝さくら〟という和の世界から、もう一つ飛び越えた和の世界に飛び込みたかった。それが〝宴〟という名前に発展した。だって考えてみて。風俗って宴やんか!
まりえ:それはわかる!何でもありの世界。そしてその空間、時間を全力で謳歌できる世界。色彩豊かな世界だよね。
北條:俺はシンプルなのが好きやねん。わざわざ横文字にする必要なんてない。俺は日本人や。そして俺の人生を象徴するもの。人生〝宴〟みたいなものやんか。誰の人生、どんな人生であってもな。種類は違えどみんな〝宴〟なんよ。
まりえ:「宴」って聞いた時、なんか北條君らしいなって思った笑 また品のある名前にしたなぁってね。で、キャストさん、運営さんたちはどんな感じなの?
北條:せやな、まずは運営から語ろうか。俺は周りの人に恵まれすぎなぐらい恵まれている。もうそれだけで俺は贅沢者やと思ってるもん。なんせ〝補い合う〟。これが阿吽の呼吸で成立してしまっている。
まりえ:阿吽の呼吸?
北條:いちいち余計なことを話す必要もない。例えば、〝次はこんな路線で行こう〟と言えば数時間後にはもうできあがっている。こんな魔法みたいなことができる人たちに囲まれているわけやな。
まりえ:仕事仲間と阿吽の呼吸ができるとか夢みたいな話じゃない!?一から十まで説明して、それでもできない人っているからね…(遠い目)
北條:なっ?俺は幸せ者なんよ。次はキャスト。長年の経験上、俺がほんまに凄いと思えるキャストに出会うことができ、共に仕事ができていることに感動すら覚えている。やはりできる人というのは、こちらから何も言わず自分なりのアイディアを出し提供できる人。そして自分で決めたルールはきちんとこなす人。それは見てる人にとっても安心を与えるやろう。
まりえ:あーわかる。いちいち言わなきゃできない、言われてもできない、そういう人じゃなくて、言われる前に動いてきちんとこなせる人。特にSNSで発信するなら、それはすごく大事ね。
北條:やはり女風キャストにとって、何が必要かって、お客様である女性に安心をまずは与えることやと思うねん。毎日きちっとできる人なんて、この世にどれだけいる?特にこの風俗業界になんてなかなかおらへんよ。
まりえ:いないわ笑
北條:こんな業界やからこそ、マジメさが求められる。ただマジメではおもしろくない。臨機応変に対応できるマジメな人間。これって最強やと思うよ。この業界で飯食うていこう思うたらな、マリエなら分かるやろうけどカメレオンに徹することなんよな。場所によって色を変えることができる人間。俺が求めるのはそんな人間や。
まりえ:そうだね、そればかりはタイミングもあるし、根気よく待つことも仕事よね。でもどう?宴、前身のさくらを立ち上げてもうすぐ3年目。大変じゃなかった?
北條:大変やと思ったら全部が大変になる。大変じゃないと思ったら大変にはならない。楽しいと思ったら全てが楽しくなる。楽しくないと思ったら全てが楽しくない。苦しい苦しくないも殆どが気の持ちようよ。ごちゃごちゃ考えずに思い立ったらすぐに実行しろ!なっ?俺らしいやろ笑笑
まりえ:うん、北條くんらしい笑笑 でも、うまくいかなくて悩んだこともあったでしょ。
北條:殆どがうまくなんていってないよ。そんな簡単なものやないて。うまくいかなくて当然。少しうまくいったらラッキー。その少しを求めて突き進んでいくのみやで。
まりえ:確かに、簡単じゃない世界だし、満足したら終わる世界でもあるからね。風俗は意外に簡単だと思って入ってくるものの、うまくいかず、消えていく人も多いじゃん。でも、どの世界も同じだけど、欲張ったらだめ。
北條:欲張りになったらあかん。いつだって下積みの気持ちでいることが大事。自分が1番なんて思ったらあかんで!?大体1番なんてこの世にはないからな。
まりえ:上には常に上がいるからね。
北條:数字だけのものほどくだらんものはないで。数字なんて俺から言わせたら空気よ。吸い込んで吐き出したら一瞬で消え去る産物や。
まりえ:んじゃ、満足できていることは?
北條:一言で片付けるで。何にもありません。
まりえ:言うと思った笑。じゃ、3年目の目標は?
北條:目標をあげたらキリがないけどな、まずは理想とするキャストを手に入れること。これは何よりも難しいと思う。宴という店で売れようと思ったら、俺が言う化け物キャストと同等の歩みを見せなあかん。匹敵する何かを持ち合わせている人間。
まりえ:さっき言ってたキャストさんね?
北條:そう。同じじゃ面白くない。〝俺がオリジナル、私がオリジナル〟と、声高らかに言える人間が理想だな。残念ながらそんな人間はそう簡単には現れない。風俗に来る人間は大概ブレッブレの人間ばかりや。
まりえ:それはわかる。この業界は参入は簡単だけど活躍するのは難しい。生き残れる力を持つ人間は、一握りしかいないんだよね。
北條:俺の理想は高い。バカバカしく聞こえるかもしれんが、質の悪い店を作るぐらいなら明日にでも潰すよ。理想に近づくためには身を削る必要もある。そのための努力は惜しまんよ。時間もいくらでもかけてやる。
まりえ:現状には絶対に妥協しない。でも本当にそう。風俗を見下げた人は多いけど、でも仕事だからね。
北條:風俗は産業や。お金が発生するんや。それに恥じないようにしないとな。
まりえ:最高だわ。ちょっと、ぜひまた話聞きたい!聞きたいことあるのよ、また連絡するから!