MUSASHI(ジェントルマン東京)本人が語る知られざる苦悩からの脱却とは…。<ZOOM取材>

MUSASHI(ジェントルマン東京)本人が語る知られざる苦悩からの脱却とは…。<ZOOM取材>

目次

1. 自粛期間中の過ごし方
2. 病んでしまったキッカケ
3. 女風業界に入った経緯
4. SNSとの向き合い方

Kaikan人気ランキングでも常時3位以内をキープする「Gentleman TOKYO」のMUSASHIさん。そのMUSASHIさんと「STAY HOME中はナニしてた? 髪切った?」なーんてタモさん風の軽快なZOOMトークしようと思っていたのですが…お話をしていくうちにどんどんそのディープな生き様が見えてきました…。自粛中に読んでいた本の話から明らかになった、MUSASHIさんの波乱万丈なこれまでを伺いましたよ。

 

自粛期間中の過ごし方

――自粛期間中はどのように過ごしていましたか?

MUSASHI動画編集の仕事をガッツリやりながら、映画を観たり読書をしたりと、たっぷりと家の時間を楽しみました。もともと引きこもりの素質があるのか、そんなに苦ではなく満喫しましたね。

 

――どんな映画を観たり読書をしていたのですか。

MUSASHI映画はドンぱち系のアクション映画ばかりでした(笑)。読書はこれまで読んだものを、おさらい的に読み返していましたね。

 

――へ~、読み返していた本とは?

MUSASHI格闘家からトップアスリートまで様々な著名人達を指導する筋肉博士こと山本義徳さんの本『ウェイトトレーニングのテクニック』シリーズですね。筋トレが理論的に書かれているので、筋肉作りへの疑問が全て解消できるんです。それに、人生の起こるべくして起こることや、今自分にとって必要なものは何かなども、わかってくるというか。考えが整理され、心の霧が晴れるんですよ。

 

 

――筋肉本が心の整理に!? 山本さんの本にはすごく影響を受けたんですね。

MUSASHIはい、山本さんの本もすごく影響を受けていますが、やはり生きる指針となったのはアドラー心理学です。心理学界の三大巨匠の一人、アルフレッド・アドラーによる“何を与えられたかではなく、与えられたモノをどう使うか”という考えが好きで。

 

――有名な目的論ですね! どのように影響を受けたか伺いたいです。

MUSASHI人ってよく無い物ねだりをしますよね。自分もそれでずいぶん病みました。自分にはあれがない、これがないと、ないモノばかりを数えて病む。でもアドラー心理学では自分が持っているモノに注目し、それをどう使えばより優位性が発揮できるかを説いているんです。とくに読みやすくて好きなのが『嫌われる勇気』。この本との出会いが性産業に関わる原点となりましたね。

 

病んでしまったキッカケ

 

――えー、MUSASHIさんも病んだ時期があったのですか?

MUSASHIありますよ! 30代後半で体調を崩し、同時期に子供ができて結婚しましたが、その生活が一年で破綻。そして約15年関わって生き甲斐だったフィットネス業界を離れ、ある既婚女性と不倫関係になって病みが深まって…。当時は様々なことが重なり人生史上最高に辛い日々でしたね。

 

――病んでしまったキッカケはなんだったんでしょうね?

MUSASHIうーん、離婚以外の道はないかと調停を経た後の離婚、そしてフリーのインストラクターとして成功していたにも関わらずリラクゼーションの仕事に転職すべく東京から群馬に引っ越したことですかね。体調を崩しての転職でしたが、それまで当たり前のように行っていたジムに行けなくなり、お客さんのより良い体作りのお手伝いをするという、自分が何かに貢献できる自信や生き甲斐を全て失った感じでした。

 

――よろしければ既婚女性との不倫関係で深まった病みについても教えて下さい。

MUSASHI離婚後、群馬に引っ越し、寂しさのあまりにその既婚女性と付き合ったのですが、ジムで体を動かすこともなく昼から夜までリラクゼーションサロンで働き、夜はYouTubeで動画視聴みたいな日々で鬱屈してました。だからこそ、生きる拠り所を彼女に求めていしまいガチ恋しちゃったんです。すれ違いから口喧嘩をしては自己嫌悪に陥り、彼女に“自殺したい”なんて口走ったり。

 

――お互いがガチ恋っていうより、MUSASHIさんの方がハマっちゃってたと。

MUSASHIはい。彼女は家庭を壊してまで自分との関係を続けようだなんて思ってなかったのに、僕はそれを強く望んで、それができないことに苛立ちを感じたり不安定になって。自分の感情が操縦不能でした。

 

――そこまでハマっちゃったんですね。

MUSASHI私は不倫否定派ではないんです。でもその時の私は未熟ゆえに、自分で自分を苦しめた。彼女と一緒にいる時間を楽しんだり、彼女なりにその時々で向けてくれていた私への愛や気持ちに目をやるよりも、彼女が家庭を捨てて僕の元に来ないことへの不安や苛立ちに苛まれていた。まさに無い物ねだりをしていたんです。

 

――その不倫沼から抜け出せたのは何がキッカケだったのですか。

MUSASHI何か新しいことでも始めようとFXに興味を持ち始め、その世界でイケイケの投資家のメルマガを読むうちに、国際心理学者マーティン・セリグマンの『ポジティブ心理学』に出会ったんです。心理学にハマったキッカケになって、後にアドラーにも出会ったんですけど。

 

――なるほど。『ポジティブ心理学』のどんな部分に感銘を?

MUSASHIマーティンは“物事を楽観的に考えるか悲観的に考えるかで人生の成功や幸せに差が出る”と言っていて、さらに、人が幸せを感じるには4つの因子があると、科学的に分析しているんです。自分には筋トレがベースにあるので、その科学的な説明が腑に落ちて。まずは自分を立て直さなければいけないんだと素直に思えた。病み続けてしまう人は、結局は諦めてしまう。そんなの無意味だとか言って手をつけない。とにかく自ら動き出さなければ変わらないことを学んだんです。

 

女風業界に入った経緯

 

――そこから女性用風俗業界に入るまでにはどんな経緯が?

MUSASHI私のジェントルマン東京のMUSASHIの顔とはまた別の蒼武蔵という名前を知っている人なら、全てをご存知だと思うのですけど…(笑)。

 

――知らない人もいると思うので、ここで全部、言っちゃって下さい(笑)!

MUSASHI実は女風に入る前にはゲイ向けオイルマッサージ店に入店し、ゲイ向けビデオにも出ました。トレーナー時代からゲイ向けのAVやマッサージ店からお誘いはありましたが避けていたんです。でもマーティンやアドラーに出会ってから、いろんなことに挑戦してみようとオープンになれた感じですね。

 

――避けていたけど性的な産業に興味はあったんでしょうかね?

MUSASHIそうですね。フィットネスは健康目的ですけど、性的なものもヘルスケアと無関係ではないって考えは昔からありましたから。

 

――なるほど。それでゲイ向け店舗に入店したのが?

MUSASHI2018年2月に栃木県足利市のマッサージ店にスカウトされて入店し、翌3月にゲイ向けビデオにデビュー。そのデビュー作がかなり売れたらしく、2018年はビデオに出まくりました。男性に掘ったり掘られたり、いろんなことやりました。

 

――そのようですね。それで女風を始めようと思ったのは何故なのですか?

MUSASHIやはり女性向けの接客にも興味があったから。最初は歌舞伎町でホストをやろうかとも考えましたが、もう少し女性への癒し的なアプローチがしたいなと。ちょうどその頃、ジェントルマン東京が開店準備をしているとTwitterで見かけ、ダメ元で面接を受けたんです。

 

――ダメ元でって(笑)。

MUSASHIやっぱり、こんなオッサン雇ってくれるかなと心配でしたから。しかも面接時からゲイ向けの活動も全部話した上で受け入れて下さったので、ありがたかったです。ジェントルマン東京開店と同じ2018年10月より女風デビューしました。

 

SNSとの向き合い方

 

――でもMUSASHIさんの女風もゲイ向け活動も明け透けにするスタイルは、どちらのファンからも賛否両論ありそうですね?

MUSASHIありますね。僕みたいに自らのスタイルをアピールしていると、当然アンチの方も多いですし、批判めいた言葉もすごくいただきますよ。

 

――SNSで執拗な誹謗中傷を受け自死してしまった木村花さんの件は、どう感じました?

MUSASHI私もマーティンやアドラーなどの心理学に出会ってなければ、アンチに負けてしまういそうなシーンも何度もありました。でも、嫌われることはもう仕方のないこと。その自分を嫌う人をどうこうしようというのは無駄で、ありのままの自分を表現して支持してくださる方のために頑張ることが、僕の考えです。そして一部の政治家によってネットの誹謗中傷を規制する動きも検討されているようなので、そのような対策が練られるといいなあとは思います。

 

――自粛期間中に鬱屈とした気持ちに苛まれることもありませんでしたか?

MUSASHI実は今年3月にSMショーのパートナーとして長らく活動してきた女王様と関係を解消したんです。心身ともに濃密な付き合いだったので、やはり心に大きな穴が開き、未練も感じました。しかし自粛期間中にビデオ編集の仕事に没頭したり、アドラーやマーティンの本を読み返すことでやり過ごしましたね。

 

――かつてのように、感情が操縦不能になるようなことはなかったと。

MUSASHIはい。まだまだ成長の過程ですが、成長したステージから下に下がることはないですから。女王様の方に頼らなくても自分で前に進めると、成長するようにしなければと、今は前向きな気持ちです。

 

 

――アフターコロナ後、どう生きるかが問われる昨今ですが、MUSASHIさんはどうお考えですか?

MUSASHIしばらく女風は頑張らせていただきたいと思っています。また、今の自分の技術をもっと上げたいなとも考えていますね。例えば美容技術を習得したい。これから宿泊コースをご予約なさってくれるお客様のためにフェイシャルなど美容関係の技術を身につけたいですね。

 

――では最後に、kaikan女性にメッセージを!

MUSASHI今はとにかくいろんなユーザーさんに会いたい。まだ大々的に予約お待ちしておりますとは言えませんが、施術をさせていただける方にはできる限りお楽しみいただけるように尽くしたいですね。

 

 

マッサージ技術の評価はかなり高いMUSASHIさん。今後、美容の技術も身につけたら、まさに最強セラピの誕生ですね! いつまでも向上心を忘れないMUSASHIさんに、今後も目が離せません!

この記事を書いたライター

momo1977

河合桃子

フリーライター歴20年、主に男性週刊誌を主戦場に“女性の性”を追いかけてきました。とはいえフリーなのでファッションやグルメ、広く関わりつつすぐやる課をモットーにしております。働くシングルマザー“マン”として同じシングル女性も元気にしたーい*\(^-^)/* 今まさにキテる女性向けを盛り上げたいです

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