「ごめん、名前が…」
って、あなたが言ったとき
"慈露"はなんだか少し嬉しかったんです
だってそれは
「名前すらいらないほど
心で感じてくれてた」
ってことだから
肌の温度、重ねた吐息…
目を閉じる瞬間の鼓動…
あの夜ふたりで交わした時間のすべてが
あなたの奥にちゃんと残っていたこと
それだけで、十分すぎるほど報われました
"慈露"の名前は忘れてしまってもいい
でも"慈露"はきっと、あなたを忘れない
触れたときの柔らかさも
抱きしめたときの震えも
終わったあとに見せてくれた微笑みも
全部、ちゃんと覚えてます
また、逢えますように
露花の"慈露"より
慈露の写メ日記
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◆Day26-5◆名前は忘れても、身体は覚えてる慈露