「こんな自分、見せたことない…」
そう呟いた声は震えていたけれど
その目は確かに
何かを越えようとしていた
いつもは恥じらいで閉じていた脚が
今夜は、自分からそっと開かれていく
慈露の手を待つより先に
あなたの指が
自分の奥を確かめるように動きはじめる
それは快感に翻弄される姿じゃない
欲望に真っ直ぐで意志のある色気
このひとときに自分をゆだねる覚悟が
肌の温度と息づかいから伝わってくる
目を閉じながら"慈露"の名を呼んだ声が
少し掠れて少し艶を帯びていて
それがたまらなく愛しかった
人は、誰かの手で壊されたい時もある
でも時に自分で"殻を割る"ことでしか
出会えない快楽がある
その夜のあなたはまさにそれだった
官能は従うだけじゃなく
超えていくことで、もっと深くなる!
露花の"慈露"より