背中合わせに座るって
妙にドキドキしないですか？
向き合っていないのに
ぴたりと肌のぬくもりが伝わる…
この体勢ってすごく
"心を開いてる"
って証拠なんですよね！
だって後ろを任せるって
相手を信じてなきゃできない。
見えないからこそ
感じる音と空気と温度だけが頼りになる。
その静けさのなかで
慈露はそっと背中越しに手を添えてみます。
指先が肩甲骨のあたりをなぞる。
背中のくびれから、腰のラインへとすべると…
あなたの息がふっと揺れる。
言葉なんてもういらない。
緊張と期待が混ざったその気配が
背中ごしに伝わってくるから。
背中って思ったよりも感度が高い。
でも触れ方を間違えると
ただのマッサージになってしまう。
だから慈露は
肌の下の"気配"に触れるように
呼吸と鼓動に合わせて
すこしずつすこしずつ熱を灯していく。
「……まだ顔は見ないで」
そんなあなたの呟きが余計に愛おしい。
まるで背中を預けながら
心まで開いてくれているみたいで。
肌と肌が重なるのは
顔を見て見つめ合ってる時だけじゃない。
こうやって背中で繋がる時間も…
とても淫らで、とても優しい✿
露花の“慈露”より