月がにじむ夜
ちょっとだけ肌が敏感になる。
首筋をなぞる風が
まるで誰かの指先みたいで
あぁ、今日はもうダメかも…
静かに横たわったまま
そっと自分の脚を重ねる。
太ももがふれて
わずかに熱が広がっていく。
ただの想像なのに
"あの人"を思い出すたびに
奥がキュンと疼く…
誰にも触れられていないのに
その気配だけで
心と身体が騒ぎはじめる。
やわらかく包まれるような感覚
優しいのにどこか…意地悪…
今夜だけは
"慈露"
があなたをゆっくりと深く
すべてほぐさせて頂きます*
露花の“慈露”より