まだ7月に入ったばかりなのに、
夜の気配はもう、どこか真夏日を
感じさせて。
冷房の効いた車内は快適そのもの
だけど、少し身体が慣れてくると、
肌寒さすら感じてしまう。
だから、
夏でもブランケットは置いてある。
それは.......
『使う?』なんて野暮なことを
聞くためじゃなく『自然と手に取って
くれたらいいな』と思って。
言葉がなくても、伝わることって...
きっと、あると思うんです。
優しさって、なんでしょう。
優しくしたはずなのに、なぜか、報わ
れないことがある。尽くせば尽くすほど
相手の気持ちが離れていくこともある。
……悲しくなるけれど。
いや、違うな。
『悲しい』と感じること自体、
少し傲慢なのかもしれません。
優しさって、本来.......
『何かをしてあげる』。それだけ。
それ以上でも、それ以下でも
ない気がして。
たとえば...
雨の日に相手へ傘を差し出すとき、
『受け取ってくれるかな…?』なんて、
いちいち考えないじゃないですか。
受け取ろうが、受け取らまいが、
自分は濡れて帰るだけ。
それだけのことです。
優しさって、誰かのためのようでいて、
実は『自分がそうありたい』って願いが
混ざると、少しややこしくなるのかも
しれません。
どんなモノも、どんな想いも、それを
受け取るかどうかは相手の自由であって、
決して『期待すること』じゃない。
.......でも。
そこに気づけるようになるまでって、
ちょっと時間がかかるんですよね。笑
たとえば.......
寂しさを抱えてる人ほど、
優しさに出会ったときに、
どこかで身構えてしまうことがある。
『どうせ続かない』
『この人もそのうち、いなくなる』って。
そんなふうに思ってしまうのは、
きっと、過去の傷がまだ癒えていない
からかもしれません。
優しさって、
努力して『頑張ってやるもの』とは
違っていて。
ただ.......
『必要なときに、そこにある』
それが、いちばん強くて、
いちばん優しいんじゃないかと。
それは、ブランケットみたいに。
あってもなくても困らないけれど、
寒さに気づいたとき、
そっと手に取れるような.......
そんな存在でありたいな、
って思うんです。
露花♪仁(じん)
仁の写メ日記
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優しさって何だろう。仁