『人が良すぎて、損をしている』
そんなふうに感じたことは、ありませんか。
恥を知り、誠実に、清くあろうと
する人ほど——この世界では、生きづ
らさを感じやすいもの。
正しく生きる道は、けっして易しくは
ありません。それは、自分を誤魔化さず
に生きようとする者の、険しい道だから。
人に気を使い、損をしても、
優しくあろうとする。
そんな自分を『人が良すぎる』と言われて
ふと、虚しくなってしまうことも、あるで
しょう。
でも。
たとえズルく生きた方が
もっと楽に見えるとしても——
それでも、そうはなりたくない。
そんなふうに思っている、
その心が、僕はとても美しいと思うのです。
清くあろうとするのは、
誰かに褒められるためではなく、
自分に恥じないための生き方。
まっすぐでいる人は、
人知れず、何かを守り続けています。
それは目には見えなくても、
きっと、とても価値のあること。
たしかに、生きづらいかもしれません。
けれど、あなたのような人がいる
ことで——この世界の片隅は、静かに、
あたたかく照らされている。
『人が良すぎる』自分を。
どうか、そっと、誇ってあげてください。
そんなふうに——僕は思うのです。
露花 仁(じん)
仁の写メ日記
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『“まっすぐでいること”の難しさと、美しさ。』仁