なんとなく、スマホを眺める。
SNSをスクロールしてみるけれど、
心が動かない。動画を流し見ては、
『ふうん...』と画面を閉じる。
朝、ちゃんと起きて、支度もした。
だけど——心のどこかが、止まったまま。
そんな“やる気の出ない朝”
って、ありませんか?
22の感情バロメーターでいうと、
「退屈」は、ポジティブにもネガティブ
にも傾かない中間の“ど真ん中”。
だからこそ、
ここから“上”に登れるか、“下”に落ちて
しまうか——それを分ける分岐点のような
感情でもあります。
僕自身も、過去に何度かこの
“退屈”の感情と向き合ってきました。
気持ちが沈んでいるわけでもない。
でも、何かに夢中になれるほどの熱量
も湧いてこない。この事をうまく言語化
できない"もどかしさ”も有って人にも
相談出来なかった。
だからそんな時期には、
無理やり予定を詰め込んでみたり、
誰かと会って気を紛らわせたりして、
『この状態から抜け出さなくちゃ』と、
どこか焦っていた自分がいました。
でも、ある時ふと『なんだこの違和感は?』
『...。』
焦って動こうとするほど、
"心あらず”というか、気持ちが
置いてけぼりになっていたことに。
退屈から抜け出すために、
劇的なことをしようとしなくていい。
『何かしなければならない。』
...これを、やめよう。
その代わり、
次の駅まで歩いてみる。
お気に入りの香りを玄関先に置く。
コーヒーを一杯、ていねいに淹れてみる。
気になるあの人のポストを読み返す。
また、ほんの些細なことで気持ちが
ふっと軽くなった経験もあります。
たとえば——
忙しい朝に、
“散歩を愉しむ、わんちゃんの姿”
を見て、温かくなってくる心を感じたり。
“微細な刺激”が、停滞していた心を
ふっと動かすことがあります。
退屈は、
『まだ心が感じる力を持っている』
ことの証かもしれません。
何も感じない日なんて、ほんとはない。
感じようとしてないだけ。
感じたいものに、まだ出会って
いないだけ。
だから——
そんな朝は、焦らなくていい。
心がまた動き出す瞬間を、
僕は信じて待てる人でありたいと
思っています。
露花 仁(じん)
仁の写メ日記
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退屈という名の静かなサイン仁