【付かず離れずで、ずっと途切れない】
小学1年から2年まで、帯広の教室
で同じクラスだった男が、今もたま
に東京で酒を飲み交わす
"本音を語れる関係”
小学1〜2年の頃の帯広の教室には、
誰が“頭”を張ってるか――そんな
空気が、当たり前のように流れてて。
“強いか、迎合するか”。
そんな二択に、幼いながら僕はずっ
と違和感を感じていました。
ある時、その違和感に耐えかねて
強い奴に噛みつき、"鼻血まみれで靴
の跡が鼻に付いてしまう”という...
しっかり返り討ちにあったのも今では
笑い話(笑)
そんな時代に、同じような気質でま
っすぐに生きてた奴がいた。
喧嘩じゃなく、その価値観で通じ合っ
た。それが、久しぶりに会った幼馴染
の“彼”だった。
彼とは小学3年になってクラスが離れ
ても、サッカー少年団でもつながって
たし、中1の秋に父の転勤で旭川へ
引っ越すまで、ずっと友達だった。
中2の冬、
旭川まで遊びに来てくれたのも彼。
高2の頃には電話もくれた。
※当時携帯はありません(笑)
けどその後、社会人になってしばらく
は音信不通に――
2001年。
ふいに彼からの連絡。そして再会。
それからまた、帯広や名古屋や札幌で
タイミングで再会を重ねることに。
転勤や転職でお互いの場所が変わっ
ても、不思議と物理的な距離が縮
まっていく。
彼が名古屋へ、僕も名古屋へ。
彼が東京へ、僕も東京へ。
仕事でもプライベートでもほぼ接点
はない。でも、今も年に1〜2度、
こうして酒を酌み交わせる関係。
そんな“気が置けない戦友”と、
都内でも落ち着いた雰囲気の
ある住宅街――
静けさの中に、ひっそりと佇む
小洒落た日本料理の割烹で待ち
合わせ。
まるで“お忍びで使うような
”隠れ家。
だけどこの日は、
男ふたりで“お忍び”(笑)
珍しく昼の仕事がスムーズに終わり、
予定通りの時間に合流できる――
ただそれだけのことが、なぜか嬉しい。
再会した瞬間の安堵感と、
どこか照れ臭さもあって、
『ウイーッス』と軽く拳を合わせ
て笑う。……それも、いつもの儀式。
静かなカウンターに並んで座り、
丁寧に供される料理と酒を前に、
言葉数は少なくとも、十分すぎる
ほど“通じ合っている”時間が流れ
ていた。
親よりも長い付き合いになる。
心を張らなくてもいい相手が、そばに
いてくれること。それは、大人になっ
た今こそ、いちばんありがたいことな
のかもしれませんね。
あなたは"心を張らない”そんな方は
いらっしゃいますか?
露花 仁(じん)
仁の写メ日記
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【番外編】 少年時代からの続き。仁