前回に引き続き
Vol.3【疑念について】
相手の何気ない表情を見て
『あれ?私、なんかまずいこと言った?』
って勝手に反省会を始めてしまったり。
そんな“根拠のない不安”と“自分へ
の疑い”がセットになってやってくる
瞬間って、ありませんか?
私たちは何かを“感じた”あと、
すぐに“考え”がついてきます。
『あれでよかったのかな?』
『あの人、もしかして怒ってた?』
『私、なんか嫌われてる?』
そうやって、まだ起きてもいない
未来や、確認もしていない相手の心の
中を、勝手に想像してしまうんです
よね。
"真面目でまわりの空気が読める人”
ほど陥りやすい罠かもしれません。
この状態こそが“疑念”です。
それは、他人を疑ってるようでいて──
実は、自分を疑っている状態なんです。
え?
い、いやそんな筈は...
僕自身にも覚えがあります。
昔、職場で意見を言ったあと、
その場では何も言われなかったのに
その後上司の態度が冷たく感じて……
『あれ、なんかマズいこと言った?』
『あの空気、俺のせい?』
そんなふうに、相手の“沈黙”
や“反応の薄さ”に過剰反応して、
自分を責めるクセがいつの間に
か染みついてました。
でも、今思えば、
相手が考えごとしてただけだったり、
そもそも問いに対して、答えを導き出
そうと思考を巡らせている場合が殆
どです。
そもそも、突飛な質問や予想だに
しない質問に人はすぐに答えられま
せん。なので、考え尽くされた内容
の深い質問ほど答えるのに時間が掛
かかるものです。
逆の立場で考えてみると
わかりますよね.......
あと考えられるのは、相手が単に
体調が悪かったり、"聞く姿勢”の
行儀が悪い人だったりw
つまり、『自分の中にある不安』
が勝手にストーリーを作ってただけ
って事が以外と多かったりするんで
すよね。
僕がこのクセから少しずつ抜け
出せたのは、『疑うこと=悪いこと』
だと切り捨てなかったからです。
人を信じられない時って、
本当は“自分自身を信じられてない”
時期だったりする。
だからまずは、
『今、自分は揺れてるんだな』って
自分の気持ちに気づいてあげるこ
とが、すごく大切なんですね。
自分を疑ってしまう日があっても、
それは“ダメな自分”じゃありません。
逆に、
いつでも、何でも、何も疑わず
に事を進められる人の方が稀では
ないでしょうか?
疑うことで、より慎重に、より
丁寧に、人と向き合おうとしてる
証でもある。
そう、凄く真面目で繊細で、
何より優しい心の持ち主だから。
でも、もう十分がんばってきたなら──
そろそろ、“自分の感じたこと”を信
じてあげてもいいかもしれません。
自分を疑う日があっても、
信じ直すことは、何度だって
できるから。
今日は金曜日。
素敵な週末をお過ごしくださいませ。
露花 仁(じん)
仁の写メ日記
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『疑うことは、優しさの裏返しだった』仁