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くろの写メ日記

  • 【ほのぼの短編小説『別れと出会いの十字路』】
    くろ
    【ほのぼの短編小説『別れと出会いの十字路』】

    -Kuro’s Diary-
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    著者:くろ
    出版社:Story

    ※あくまでフィクションです。物語としてお楽しみください٩( ’ω’ )


    『ほのぼの短編小説』-“別れと出会いの十字路”



    三月三十一日、街は年度替わりの空気に包まれていた。

    桜のつぼみがほころび、春の訪れを予感させる。しかし、この日は別れと出会いが交錯する特別な一日だった。

    A子は、転職が決まり、前の職場で最後の日を迎えつつあった。長年過ごしたオフィスには、彼女の心の中特別な思い出が詰まっている。

    何度も共に食べたランチ、朝のコーヒーブレイク、そして残業を共にした仲間たち。別れの瞬間が近づくにつれ、心が重くなる。

    「A子、行かないでよ。」

    同僚のB君が声をかけた。彼の言葉に、A子の目は潤んだ。

    「みんなのおかげで成長できた。感謝の気持ちでいっぱいよ。」

    その後、A子はデスクに向かい、仲間たちに向けた感謝の手紙を書いた。自分の新しい挑戦についても少しだけ触れ、彼らとの思い出を大切にすることを誓った。

    最後の日のランチは、仲間たちと過ごす特別な時間となり、笑い声が響いた。

    一方、同じ日、街の小さなカフェでは、転職を考えているC君が新しい出会いを求めていた。

    彼はずっと自分の道に迷っていたが、年度替わりを機に新たな一歩を踏み出そうとしていた。しかし、少しの勇気が必要だった。

    カフェのテラス席に座り、ドリンクを待つ間、彼は周りを見る。そこで目が合ったのが、同じくカフェにいたD子という女性だった。

    緊張しながらも、彼女に話しかけてみる。

    「ここはよく来るんですか?」

    D子は微笑んで答えた。

    「はい、新しい場所を探していて、今日が初めてなんです。」

    壁にあった言葉が、まるで二人を導くように感じた。偶然にも、彼女も新しい年度を迎え、人生の選択を考えていた。

    その日、二人はカフェで何時間も話し続けた。互いの夢や不安を語り合い、共感を得ることで、彼らの心に新たな希望が生まれる。

    その出会いは、別れの重さを少しだけ和らげてくれたのだ。

    A子の最後の一日が終わる頃、彼女は少しさびしさを抱えつつも、新たな未来に向ける期待を感じていた。

    同時に、C君とD子の出会いが、彼らの人生にどんな彩りを与えるのか、まだ誰も知らない。

    ただ、年度替わりのこの瞬間に、別れと出会いが十字路の様に交差していたことだけは、確かな事実だった。

    そして、三月三十一日は、別れだけでなく、希望と新たな可能性に満ちた日でもあったのだ___。

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