夏の夜に見る花火は、何度見ても飽きない。
大きな音が鳴ったと思ったら、空に光が広がって、
一瞬でその場の空気が変わる。
静かだった夜空が、音と光に包まれて、
まわりのみんなの視線が空に集まる。
次々と打ち上がる花火に、歓声があがる。
「今の綺麗だったね」と誰かがつぶやいて、
それを聞いて、自分もなんとなく頷いてしまう。
花火って、本当に一瞬しか咲かないのに、
その一瞬がすごく強く残る。
終わってすぐに消えてしまうのが、逆に印象に残るんだと思う。
空を見上げている時間は、他のことを何も考えなくなる。
今日あったことも、明日のことも全部一回置いといて、
ただ光と音を追いかける。
それがすごく気持ちいい。
風が吹いてきて、肌に当たるとちょっと涼しくて、
その感覚と花火の音が混ざると、「夏が来たな」と感じる。
打ち上がるたびに、胸の奥が少しだけ動く。
「すごい」と思いながら、「終わらないでほしい」とも思う。
最後の花火が大きく広がって、ゆっくり消えていくとき、
そこにいた全員が同じように静かになって、
その余韻のなかで、夏が少しずつ終わりに向かっていくのを感じる。
毎年のことなのに、今年もやっぱり感動してしまう。
来年もまたこの景色を見たいなと思う。
今日の花火も、きっと忘れない夜になる。
けんごの写メ日記
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【夏の思い出②】けんご