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MUSASHIの写メ日記

  • 【最後の季節に咲いた、新しい花のような出会い】
    MUSASHI
    【最後の季節に咲いた、新しい花のような出会い】

    「もう終わりにしよう」と心に決めてからの毎日は、
    どこか“卒業旅行”のような、少しだけ切なくて、でも優しい時間が流れている。

    これまでに出会ってきた人たちと、ひとつずつ、ちゃんと区切りをつけながら、
    静かに幕を下ろしていこうと思っていた。
    そんな中で――まさか、このタイミングで「はじめまして」があるなんて、想像していなかった。

    先日、初めてお会いした方がいる。
    彼女は、かなり遠方からの方だった。
    東京までは、電車と新幹線を乗り継いで片道6時間。
    滞在時間はたった2時間だけ。
    そのために、日帰りで、弾丸で、会いに来てくれた。

    それだけでもう、心を打たれた。

    彼女は、派手なタイプではなかった。
    むしろとても控えめで、最初は緊張から笑いが止まらなくなってしまうくらいだった。
    でも、その中にしっかりと“自分の意志”があった。

    「最初で最後のつもりで来ました」と、そんな風に言っていた。

    本当は誰にも触れられたくないと思っていたこと。
    自分の身体に自信がないこと。
    これまで恋愛を遠ざけてきたこと。
    けれど――「たった1回くらいなら、自分の人生にあってもいいかもしれない」って。

    その気持ちを、わざわざ言葉にして伝えてくれたことが、すごく印象に残っている。

    身体に触れることって、とてもデリケートで、ときに怖さすら伴うこともある。
    でも、勇気を出して、恥ずかしさを超えて、自分で選んで、自分の足でここまで来てくれたこと。
    その姿勢に、心から感動した。

    「終わりに向かうこのタイミングでも、こんな風に誰かが自分を必要としてくれるんだ」
    そう思えたことが、どれほど救いになったか、きっと伝えきれない。

    活動を終えようとしている中でも、こうして初めての出会いがあるたびに、
    「やってきてよかったな」と静かに思う。

    たった1回でもいい。
    それが誰かの「記憶に残る時間」になれるのなら、きっと意味がある。
    そう信じて、今はひとつひとつの出会いを、丁寧に受け取っている。

    もし今、この日記を読んでいるあなたが、
    「行ってみたいけど、怖いな」「自分なんかが行ってもいいのかな」と迷っているなら――
    今回の彼女のように、何も“準備された完璧な自分”でなくていい。
    不安なまま、戸惑いながらでも、ちゃんと受け止める準備はできているから。

    心のどこかで、“会ってみたいな”って思ってもらえたなら。
    それだけで、十分なんだと思う。

    この出会いに、改めてありがとう。






    MUSASHI

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