小さい頃、働く車が大好きだった。 中でもなぜかダンプカーが一番好きで、将来の夢は「ダンプカーになること」。 パトカーでも消防車でもなく、ダンプカー。
幼稚園で夢を発表する日、みんなが「サッカー選手になりたい」とか「お姫さまになりたい」と言う中、ぼくは真剣に言った。
「ダンプカーになりたいです!」って。 笑われたけど、本人は本気ー
大きな荷台で、たくさんの荷物を運んで、力強く地面を走る姿に憧れてたんだと思う。
でも今思えば、「車に乗りたい」じゃなくて「車になりたい」って、ちょっと変わってんね。 最近になって少しその気持ちわかる気がしてきた。
人の重みとか、感情とか、全部自分の身体で受け止めて運ぶ仕事をしてる今。 「気持ちよかった」って、身体を預けてもらえるこの仕事って、
ある意味小さい頃の夢とつながってるのかもしんない。
あの頃みたいに無邪気じゃないけど、 「あなたを運んで、ほぐして、どこか遠くに連れていけたら」
そんな気持ちで、ベッドの上でハンドルを握りたい。
一ノ瀬凛の写メ日記
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ぼくのしょうらいのゆめ一ノ瀬凛