GLUTTONY

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世良 葵の写メ日記

  • 「冷たい君が好きだった」
    世良 葵
    「冷たい君が好きだった」



    いつからだったかな。
    頼るのが当たり前になってた。
    君がいてくれるだけで、この夏もきっと乗り越えられるって思ってた。

    どれだけ暑くてもしんどくても、
    君がそばにいてくれたら、眠れたし、笑えたし、耐えられた。

    でも今朝、
    リモコンを押しても、何度呼びかけても、
    君はもう返事をくれなかった。

    ああ、そうか。
    壊れる時って、音もしないんだ。

    君が壊れたことを、
    私のせいにしたいくらい、まだ好きだったのに。

    ──せめて今夜だけでも、
    誰か、涼しいところへ連れてって。
    君のいないこの部屋で、私はもう、息ができない。