東京から飛行機で約15時間。イタリアの首都ローマの中にあり、その面積はディズニーランドより小さい――ここまで聞けば、きっとあなたは目の前の早押しボタンを迷いなく叩き、「バチカン市国」と答えることでしょう。
では、そのバチカンで今、何が起きているかご存じでしょうか。それは、新たなローマ教皇を選出する秘密選挙――そう、「コンクラーベ」ですね。前教皇フランシスコの死去に伴い、今月の7日から執り行われています(8日に終了)。
今回レビューする映画は、まさにこのコンクラーベを題材とした作品です。
『教皇選挙』(原題:Conclave)
2024年/アメリカ・イギリス合作/ミステリー
監督:エドワード・ベルガー
主演:レイフ・ファインズ、スタンリー・トゥッチ、イザベラ・ロッセリーニ ほか
【あらすじ】
ローマ教皇の死去に伴い、キリスト教最大の教派・カトリック教会の中枢であるバチカンは、新たな指導者を選ばねばならない重大な局面を迎える。ローレンス枢機卿は、その秘密選挙(コンクラーベ)を執行する大任を託される。
各国から集いし百余名の枢機卿たちが、外界と隔絶されたシスティーナ礼拝堂で投票に臨む。だが、水面下では陰謀や偏見、過去の醜聞が渦を巻き、選挙は次第に混迷を極めていく。重責を背負うローレンスの苦悩もまた、増していくばかりだった。
そして新教皇誕生を目前に、バチカンの静謐を打ち砕く事件が勃発する――。
〜〜
ということで、日本では今年の3月20日に全国公開されました。奇しくもそのわずか一か月後、現実のフランシスコ教皇が逝去。それを受けて上映期間を延長する劇場が相次いだようで、僕も訃報を知ってから観に行ったクチです。
【見どころ】
なんと言っても、レイフ・ファインズ演じるローレンス枢機卿の苦悩と葛藤ですよ。閉ざされた環境で、極限のプレッシャーのなか、何事もなく終わるはずがなく、いつ終わるかも分からないイベントの進行を任されたわけです。僕なら吐きます。
しかも、教皇の座を狙う候補者は皆したたかで、一筋縄ではいかない。彼らの謀略を看破し、敬虔で清廉、そして時世に寛容な人物をこの椅子取りゲームの勝者に据えなくてはならない。それは、状況次第では自分になる可能性もはらんでいました。
ローレンスは管理者としての責務を果たすべく奔走します。自身の目で疑い、決して確信することなく、悩みながらも正しい方向へ導こうとする。ところが、そんな彼にも野心が芽生えてしまう。事態は混迷を深めていくことになります。
果たして、この密室劇はどんな決着を見るのでしょうか。
【感想】
実は僕、本業が管理職でして、ちょっぴり胃の痛みを感じながら観ていました。もちろん、ローレンスにのしかかる重圧とは比べものになりませんが、組織を預かる苦しさには共感せずにいられず……。ほんと、災難って次々と降りかかりますよね。
また、本作が単なる政治劇ではなくミステリーである点は見逃せないでしょう。「生前の教皇はどこまで先を見据えていたのか?」という謎は、完全には明かされない部分であるにせよ、十分に考察できる余地が用意されています。
結末も綺麗でした。最後の最後まで難しい選択を迫られるローレンスには心の底から同情しましたが(五年くらい寿命が縮んでいそう)、幾多の試練を経た彼の答えはきっと正着だった。そう思わせる幕引きだったと思います。
期せずして現実と重なった、非常にタイムリーな作品です。未見の方はぜひ劇場で。
次回はヒュー・グラント主演の『異端者の家』を取り上げる予定です。それでは。
FIRST CLASS 皆川 律
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