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雪村 凪の写メ日記

雪村 凪

雪村 凪  (47)

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  • 雪村凪物語 〈最終話〉遅れてきたルーキー、その後
    雪村 凪
    雪村凪物語 〈最終話〉遅れてきたルーキー、その後

    この日記は、過去を振り返りながら、
    僕自身が当時の気持ちを思い出しつつ、
    事実を書いています。

    ―――――――――――――――――

    デザイナーとして働き始めて3ヶ月。
    仕事にも、満員電車にも慣れてきた。

    「この会社では3倍のスピードで成長できる」

    先輩のその言葉は、僕にとって魅力的だった。

    3年頑張れば、今までの遅れを取り戻せる。そう思った。

    自由な社風。音楽が流れ、
    打ち合わせスペースには観葉植物が置かれている。

    僕は、デザイナーの退職の穴埋めとして入社したらしい。

    「こんな自由な会社で、
    しかもデザインの仕事ができるのに、
    辞めるなんて勿体ないな」

    そう思っていた。

    しかし、自由な反面、数字には厳しい会社だった。

    目標を達成できない営業マンは、
    会議室で上司に詰められる。
    壁越しに聞こえてくる怒号に、
    オフィスの空気が一瞬張り詰める。
    自席に戻る先輩の疲れ切った顔を見て、僕は思った。

    「営業マンにはなりたくない」



    入社して6ヶ月が経った頃、社長に呼び出された。

    「プロジェクトのリーダーをやってくれないか?」

    それは企業のPRを支援するプロジェクトで、
    デザインができて、コミュニケーション能力がある点を
    評価されたらしい。

    僕は少し息をのんだ。
    嬉しかった反面、怖かった。

    プロジェクトリーダーということは、ノルマがある。

    今までのように、好きにデザインだけをやる環境じゃない。
    数字が上げられなければ、あの会議室で詰められる。

    どうしようか迷っていたが、
    返事は「ハイ」か「YES」しか言えない社風でもあった。

    まさか僕が営業をやることになるとは……。

    ここから、デザイナー兼営業という肩書きのチームリーダーになった。



    営業マンになって気づいた。

    社会人としての基礎がまるでなっていなかった。

    名刺の渡し方、エレベーターの乗り方、
    ビジネスでの上座と下座。

    商談での沈黙がやけに長く感じる。

    見積書・注文書・納品書・請求書の違いもわからず、

    「こんなこともわからないんですか?」
    という顔をされたこともあった。

    自慢のコミュ力だけでは乗り越えられない現実に、
    絶望に似た感情が湧いた。

    「あの人、役者やってたらしいよ。
    仕事できないのはしょうがないよね」

    そんな声も聞こえてきた。

    悔しい。情けない。

    「くそー」

    この気持ちだけが僕を支えていた。



    営業は苦戦した。

    やったことがないし、
    自尊心が強いから断られるのが嫌だった。

    助けてくれたのは、先輩と業者さんだった。

    先輩は社会人の基礎を、
    業者さんはPR業界や印刷の知識を、
    丁寧に教えてくれた。




    3ヶ月も経つと、仕事にも少しずつ慣れてきた。

    でもどうしても営業が好きになれない。

    テレマ、飛び込み営業、FAX DM……。

    「違う方法でお客さんを集められないだろうか?」

    そう考えた僕は、インターネットを使うことを思いついた。

    役者時代に遊びで作っていたホームページ。

    「これ、ビジネスにも使えるんじゃないか?」

    ホームページを作り、
    リスティング広告で集客。

    当時、リスティング広告は始まったばかり。
    クリック単価も安く、
    新しいお客さんから簡単に問い合わせが来た。

    この問い合わせを、
    役者で培った演技力でどんどん契約につなげる。

    結果、僕の業績は会社でも有名になった。

    「どうやってるの?」

    そう聞かれることも増えた。



    役者時代は、運や縁に左右される世界に嫌気がさしていた。

    でも、ビジネスは違った。

    頑張った分だけ評価され、結果も出る。

    僕は、ビジネスの面白さに虜になっていた。




    入社した時の、先輩の言葉がよみがえる。

    「この会社に入ったら、3倍のスピードで成長できるよ!」

    3倍どころじゃない。

    この2年で、僕は今までの寄り道を十分取り戻した。

    でもその反面、3倍のスピードで老けていった。

    いや、社会人として、
    頼もしい顔つきになったと言っておこう。



    僕は思い出していた。

    あの時、無理をして面接を受けてよかったこと。

    あの決断が、僕の人生を大きく変えたのだ。

    僕は今、自分の足で立っている。

    サラリーマン、雪村として。



    僕のサラリーマン人生は、順調に進んでいくと思われた。

    しかし,そうはいかなかった。

    会社の方針でこのプロジェクトが打ち切られたのだ。

    頑張って作ったホームページは閉鎖されてしまった。

    ほぼ同じタイミングで、
    よくしてもらっていた先輩も家業を継ぐために退職した。

    僕はモチベーションを失い、
    モヤモヤした日々を過ごすようになっていった。




    僕は迷っていた。

    このままこの会社で仕事を続けた方がいいのか?

    それとも転職すべきか?

    そんなある日、仲の良いクライアントと食事をした。

    彼とは気が合い、
    以前からビジネスの話でよく盛り上がっていた仲だった。

    いつも通り、焼酎のボトルが1本開いた頃、

    突然、彼が言いだした。

    「雪村、一緒に会社やらないか?」

    「……え?会社ですか?」

    想像だにしていない彼の発言に唖然とした。

    「会社をやるって、起業するってことですか?」

    「そう」

    彼は本気らしい。

    しかし、僕は彼が言っていることを理解できなかった。

    なぜなら、今まで一度も起業するなんて考えたこともなかったからだ。

    「起業か・・・」

    彼の一言で、僕の人生は大きく変わることになる。

    でもこれは、また別の物語。


    (おわり)



    この物語は、
    僕のことを少しでも知ってほしいと思って書きました。

    幼少期から30代前半までを振り返る時間は、
    僕にとってとてもいい時間でした。

    この機会を与えてくれたFARST CLASS、
    そして、読んでくれたユーザーさんの声が、
    大きな励みになりました。

    あとは、見てくださった皆さまとお会いできる機会が
    ありましたらこんなに嬉しいことはありません。

    雪村凪物語は、一旦これで幕を閉じます。

    ご愛読いただき、ありがとうございました。


    雪村 凪( ゆきむら なぎ )
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